母親

母親

大いなる母性の優しさを抱いた宇宙に寄り添うこの世界で一番美しい事象の平和。
少女は甘く優しく美しく、なんという溶けゆく生命暗号の最も美しい螺旋の成せる絶唱の形状。
少女は大きく手を広げたその御姿に、後光がまばゆく指した絶景が存在して限界点の軽やかさに揺らめき流れる飛翔。
少女にそんな優しさはどこに必要とされるのですか。
あなたの体の各器官は、新たに再結合と再降臨をしていく。各臓器は生まれ変わっていく脱細胞、脱身、脱心。
そして新たなる生命は天空に全上昇する凄い期待になんて生きているのでしょう。
少女の手から一つの生命が誕生した。少女の手から一つの幼児が誕生した。少女の手から全宇宙の全エネルギーを放出するのです。
もの凄いエネルギーに包まれて明るくとろける笑顔をほころばせた。
少女の手の中の世界には、生きている全生命が遊び戯れてほころび囁いています。
そう心より素直になって神様に感謝します。
私にそんな極限の優しさを与えてくれたあなたに寄り添うこの淡い感情に、もう死んでもいい。
ほらっ、静かだね。さあ、全身の細胞は復活している。古い細胞が死んで、新しい細胞が生まれてにこっと微笑している。
春の暖かい日差しが指した天空には1つの青い蓮が軽やかにふわーっと飛翔している。
私にこの世でお世話になった恩人の掛け替えのない存在を知らせた。生命の暗号が創造する1つずつの体の器官。
生命の暗号を私は創造しているのです。生命の暗号は生成と死を繰り返していた。
教えて、神様がそこにいて見守っていて、私はじっと生命の暗号にお祈りをしている。その私のお祈りに生命の暗号はそっと小さく答えたのです。
生命の暗号を創造する方法を教えたのは、神様なのですか。
さあ、未来を予言できる。そう私の未来はこうなっているのです。
少女は細胞を大きく活性化させようとしている。
あなたは少女から一人の親になったのですね。
あなたは生まれてきた子供を育てる、この世界で一番大事な生命となったのです。
私は知っている親心が包みこむ大いなる海の優しさと潤いというものを。
親はそして新たな生命を創造していくのです。天へと続く美しき蓮の満ちる澄み渡った春の陽光の中の、うっとりとする丘の上で、1人の神様がこちらに手を指しのべています。
そこに、この世界が溢れた幼児がいた。
親という人間になれるのかもしれない。少女の幼い頃からの期待は予言通りになっていく。
私、その存在は不思議な。
神様が明るく清々しい朝の晴れ渡った湖面の上にふわりと浮かんでいます。
小鳥達が穏やかに安心したこの世界の情感にしっとりとして、満ちる恋心を、天空に大きく突き上げる。
あなたもこれから同じように子供を創造していくのです。親子は人間のぬくもりと、この世での不思議な関係性を生命の暗号に提示している。この水の感情に環っていきましょう。
そして親と子の母体に還っていくのです。
この暖かい生命のエネルギーこそが母親と子の極限のエネルギーなのです。それを神様が明るい天空に大きく立って見守っていた。
そんな朝焼けのメシアが立つ限りの無い空。
そして、原始の生命が大海を泳ぐように特長的な肉体をさらけだす。生まれたばかりの生命は海から天上界に大きく手を広げて、輝く明るい宇宙の星団を一途に敬虔に祈るのです。
原始の生命はこの世界に俗があることを知らない。世界に哀しみがあることを知らない。世界とは私にとって母親からの愛への感謝です。
私は知っている。山の頂きから神様が見守り、宇宙創造の不思議さで解決させてほどけていく。
その人間の問題。人間は何もしなくてもいい。ただそこにいてるだけでいい。
さあ、解決しました。
そのように人間はできていた。そのように人間はできていった。今なら全てがわかる。

母親

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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