宇宙

宇宙

ぼんやりと広大深遠な宇宙を眺めていたら、宇宙が私を見ている事にはっと気づいた。
私を見ていた宇宙は、一体何を感じているのですか。
両手を広げた大きな宇宙には天上歌が澄み渡り神の調べが流れて、一筋の素粒子が座標変換を起こした。
爽やかな宇宙に両手を大きく広げて、そこに漂う神の波長を感じてみる。
宇宙に祈り静かなる深い生命の純粋な心の働き、導き、喜び、そして私は無になり帰化していった。
宇宙の安らかな祈りに巨大な合唱が響き渡り、全身は限りない生命に満たされて全人生を肯定し全ての解脱を知った。
私は全宇宙になった。
何という形容し難い精神の崇高さ。肉体は澄んで安心した心情になっていた。宇宙の遥か彼方から私の生命を再び誕生させた、私ではない生命の情報を含んだ遺伝子暗号の飛翔。
そこに広大深遠なる宇宙に神様が住んでいた。
その時私は宇宙に神が生きている意味をまさに知ったのです。
ほどかれていく全人生の意味は解読された。
灯火がぽっと照らして未来の安住を約束する三途の川の安らかな流れに、生まれる私、天上、天空、天海、天降。
生まれてきた生命の意味とは宇宙を柔らかに漂う神様に寄り添う事なのです。
「大きいね。」私は天の川をぽっと浮かばせて、大きな弧を描いて美しく流していくのです。
そして夜空に数多の輝く星々を創り上げる。地球上の全生命を夜空に高くふわっと浮かせて昇天させている。
私は安らかに自然に還り、全人生が神と化していった。神の働きは人間の想像できる範囲を超越していた。
神は私に生命を与えたのはなぜなのか。この天の川の一滴に全生命のエネルギーを凝縮させた。
何というもの凄い輝き、この一滴の中に全宇宙と全生命の遣伝情報が存在している。
神はこの小さな一適から未来を創造するのです。天の川にふんわり浮遊して全く何も存在しない心と体は飛行していく。ただただ安穏として安らいでいる。
ああ、私には神の存在が必要なのです。
そして宇宙がこれから発生させる美しい未来に対して無限大に期待し、想像できる可能な限界のエネルギー密度で達成されていく。
もの凄い上昇する感情は極限にひらめきのエネルギーの限界、最大、極限の大伽藍の絵巻から成り立っていた。
これは方程式を超越した人類の成せる技術の最大構成理論。
極限化された精神は、全宇宙の全誕生の時を迎えようとするのを、まさに緻密に表現していた。
さあ、もう時がせまっています。ああ、私の生命が誕生されようとしていた。全宇宙と全生命が憧れと夢を持ち、来たるべき生命の発生に向けて心の準備を整えている。
さあ、人生が始まります。私の肉体と精神は極上絵巻を体験させようと、人間の大心を発情させた。
大心、大体、大次元の最大超越限界突破をしていく。全てが始まっていく。そして宇宙が創造されていった。全ての物語はここから始まっていく。
そして私は生まれて、ここに今存在していた。
全宇宙と全生命の誕生を、全身の全神経で感覚した。全宇宙を離脱して全生命に還らせた。
私の内なる宇宙は創造された。
宇宙に時空を創造させた。私の存在は神の子となり、時空の中に神を誕生させる。
ああ、そして私は全生命の祖となったのです。私は全宇宙の祖となったのです。私は全宇宙の時空の祖となったのです。
そして私の全人格、全人生、全宇宙は祖に環る。ああ、私は生きて存在している。私は人生に生きて存在している。

宇宙

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  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-26

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