ユダヤ人

ユダヤ人

「私にとってそれは全てが自然なことなのですわ。あたかも初めからそこにあったように。あたかもそこに小宇宙が存在していたように。」
あなたに人間を脱身した神の澄んだ感性があるのだとしたら、それは何て可憐な青さなのでしょう。
この世界が暗く深層心理に包まっていく柔らしさに、心はただ寂してしんみりとさらさらと忘れさせて、慕情の中に凛と解らせていた。
あなたをわからせてください。あなた、私にはわからせるのです。それが人間のエルサレムという住み処なのですね。
さらりとさりげなく神が私に解らせようとしていた。私という内なる宇宙の美しさを人生の拠り所とする。
ユダヤ人よ、神の世界をどうか教えてください。
私の宇宙に、私の存在が私のようになじんでいく

こんなにもほらっ、ねっ、こんなにも美しいのですわ。
私の居場所を知っていますか。私の居場所はこんなにも爽やかな青い空にあったのです。
私、この世界に存在していないのかしら。もう存在していなくてもいいのではないかしら。このままで本当にいいのかしら。
何にも例えようのない神妙な意図がそこにあった。知らせてくれますか。私の大事な約束の地を。
わかるのです。人間の生きる事の美しき凛々しさを。
あなた、もう時が来ています。
あなたに会いたくて私はずっと1人孤独な人生を送って来たのです。
私は一つの天命に青く妙なるしんしんと降る雪の儚さを見つめた。
私を助けて下さいますか。
宇宙の真理のただなすがままにそっと優しく神は私の肩に手をのせた。
重荷を取り除きなさい。あなたの全ての重荷を、さあ、取り除くのです。
こんなにも、いとおしく天の子を拝まなくてはならないのです。こんな美しい神の子を拝むことができるなんて。
神の中枢神経の心臓部のミステリアスな人類史上かつてない御姿を拝んでいる。
神が潜材的に宿る異次元の創造主が、中枢神経の心臓部をこの地球上に新しく創造していった。
ああ、人間の創造の記憶が地球上に復活している。
私を復活させたのは、一体誰なのですか。

この子をメシアにしていく。
さあ、これからメシアになっていくのです。
メシアはほのかな灯火の中でただ青く奥深い深層世界に包まれていく。
ああ、メシアが天上に飛翔していくのです。
天空を飛翔する澄んだ宙の中に、神の啓示が地上に降誕していく。

「教えて下さいな。」一人の人間が神を想う真実を、その麗しい心情は青空をゆるやかに飛翔した形状となっていく。
「神の調和した可憐な形状を教えてください。」
「幼い天使はもうすでに知っていたのでしょうか。人生が救われた未来というものを。あなたには未来が見えていますか。」
「未来は救われた。私は未来が救われているのを感じています。こうして人生の真実となっている。人生の真実は、こうして私の現実になっていた。さあ、私の救われた未来を表現して下さい。」
この世界に復活した存在は誰だか知っていますか。私にとっての不死鳥を意味した雲水の修道士キリストなのです。
「私を救い復活させてください。」
私に人生の真理を教えた存在。私の真理はまさに神と向き合う事だったのです。そして自分自身と向き合うのです。
小宇宙が大宇宙へとダイナミックに進化していくように、人間のイエスはメシアへと華麗に進化していった。
私は、そう、私に偉大なままに救われた世界を与えたのです。
「ああ、ユダヤ人、私にとってユダヤ人とは。」

ユダヤ人

ユダヤ人

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-25

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