下校中

今日も終わったと俯く
学校じゃ触らぬ神に祟りなしさ
会話は基本そっと頷く

先の無い人間は彷徨く
今日もあの歩道をトボトボと
躓き転べば古傷が疼く

下校中 僕は青空の下で
遠くを見つめてる
そうさ 僕は有限の今を
一生懸命生きている

下校中 僕は追い越されながら
人生を歩んでる
そんな 僕が大人になっても
変わらずに生きていたいと思う

家族は帰ったら居る
喧嘩なんて日常茶飯事だけど
いつかは消えて無くなる

死を常に意識している
今もあの車が突っ込んで来たらと
怯え震えて心が老いる

下校中 僕は小中高と
足を動かしてきたけど
そうか 僕が大学に行けばもう
大人になれば無くなるのか

下校中 僕はその時間に
これまでやこれからを考えてきたけど
そんな 僕はこれからどの時間に
どういう形で埋めようか

下校中

下校中

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-25

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted