天空鳥

天空鳥

私に恩を感じたあなたは、美しき爽快性の白い雲の流れに身を成せる夏の青空の心景色。
天に選任された蝶々は森にうっすらとまどろみ、奥深くに潜む鎮主の領域に憩う。
さあ、神様の宇宙が広がります。
あなたはそこに何を見つめていたのですか。
そこは太古から語り継がれてきた森の鎮守の宿なのかもしれない。
その薄暗いエメラルドの苔の上に、たった今から美空に生まれ変わろうとする精霊が動かずひっそりと佇んでいます。
その謎めかした精霊は人生の荒波に揉まれて魂の漂流を終え、これから新しく脱皮しようとしている。
それは苦悩する人類を救済せんが為に。
そうして人生の物語は全く初めから生まれ変わる。
精霊物語はこんなにも美しい水々しさで純粋さを通して爽快さを増すのは、気のせいかしら。
誰かさん、誰かさんが見つけた。
夢の中で現れる虚ろな眼をした可愛らしいあなた、ああ、そうなのか。
精霊は誕生したばかりの初々しい羽根をつけて、神の手のひらの未知なる謎めいた宇宙に、新種の造物主のそこはかとない不可思議な形状を、そっと万物に委ねる救世主への挑戦状があった。
そんな甘い教えはおやめなさい。
ほらっ、繊細にもっと微小に漂う精霊は己の住み処を求めて、細胞の脈動を森の静寂の暗闇にどくんどくんとたたいている。
森の静寂の深遠に、聖霊の心臓の鼓動が響いている。
それはあなただけに聞こえる、あなたは生きている。
あなたは遠い彼方の過去に、森の鎮守の静寂に見守られ安らぎへと同化させ、精霊の鼓動の意味を探っていく。
さあ、精霊の上空に虹色に輝く円い光の輪が浮かんでいる。
こんなにも清められた光は、誠にしなやかに人生の美しい形状を表現していきます。
木々が激しく揺らしてこの葉をひらひらと舞わせて降臨させた。日の光を浴びながら木陰にふわりと誘いこみ、この日だまりの中に精霊を誕生させる。
新しく生命を謳歌する精霊達は皆が同志で大いに微笑みあって、エネルギーの輪郭を表現する。
こんな不思議な事が、私にもできるかしら。円い光の輪はどんどん大きくなっていく。どこまで大きくなるのかしら。
円い光の輪から神姫な精霊が生成されていく、その新次元の溢れんばかりの期待性があった。
浮遊し昇っていく円い輪から美しい光がふわぁーっとまばゆく溢れだし、この森を一斉に清め渡らせ、天空へと一直線に創造する神様への光のライン。
これが天国への道標だとしたら私は泣くのでしょう。
自身の細胞の密度を増やして真実の人生のステージデビューをする、はなやかにそう爽やかに。
円の中には大空があった。
この世界は全て忘れましょう。この世界は全て無くしてしまいましょうね。
精霊は天光に煌びやかに照らされ、天空の鳥へと成長する為の生物進化の課程を示そうとしています。
これから生物は進化をするのですと、精霊達に一子乱れぬ行進を促します。
精霊達は青い夜の月明かりにほのかに照らされた森の中を一斉に列をなして行進していく。
森ってどんな世界。あなた、森はどんな生物を忘れさせましょう。
さあ、この鳥は天空へと還らなければならない春夏秋冬の生物のホメオタシスがあった。
希望の天空鳥は羽根を大きく広げてはためかせ、天空を目指して飛翔への生命のアドレナリンを増加させる。
天空の居心地の良さに、安心立命した感情に浸らせる鳥の大きな羽根のまばゆい美しさ。
この天空の住み処を、還れる故郷の存在を知れただけでもいいのです。
さあ、私にその創造を許したまえ。
嘆きの壁に祈る創造主はこの鳥を天空へ昇らせて帰そうとしている。
しなやかに張りのある肉体の美しいラインが長く伸びていき、頭から足まで神掛かった想像力の無限性の彼方遠くへ。
両羽根を十字架に広げたその一つの生命の完全なる美の結晶の凝縮が、宇宙をしんと清めさせる使命があった。
創造主は、とても可愛らしかったのです。
天空鳥は私だけをじっと慈悲深い表情で見つめている。
ああ、なぜなのですか。
私に向けて輝かしく立派な羽根を動かしはためかせて見せた。
すると羽根がふわっと空へ解脱し、不思議な宇宙の真理が人生の解決を教えるかのように美しい円の弧を描き、そうした神様の方程式でまばゆい光の芸術作品を私だけに授けてくれた。
それは私が天空鳥への進化を許されたこと。
さあ、天空鳥になっていく。私不思議、なんて不思議なのでしょうか。
未だかつてない進化の完成形に変身する最も愛された宇宙へと、この地上には無き荘厳な天空鳥に変身しました。
天空鳥達と一緒に羽根を広げて天空に突き上げた、ふわっと大きな羽根をはためかす。
さあ、これから陸を離れていく、なんという大空の感覚は優しき未知なるやわらかさ。
天空鳥は遠く彼方に続く一つ線の光に照らされ、天空へと無限に飛び上がる。
この世とは思えない鮮烈さで超越する飛翔体の生成は、天性の生物態の完成形でした。
天空鳥は美しき創成期の原始宇宙となった。
大空が広がる時空は澄み渡り創造主の誕生の予言していた。
天空は青み掛かり、どこまでも神様のオーラが続き伸びていく幸せな地平は清らかな平安、平成、平妙でした。
天空鳥は極限の灯火を発して上昇していく、地上から天空への移動は、神飛行の逸次元の心となった。
天空へとこの地上を清めて上昇していく。
これから人類に神様の住み給う存在の住み処を教えます。

天空鳥

天空鳥

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-25

Copyrighted
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