ちぎれていく

ちぎれていく

   



   



   

  



   



   



 
雑踏から消えていく人たちはその日の後を知るのでしょうか










わたしは、まだ、・・・・・・










足早の地下道から

ずっとずっと後の

岐路までを










わたしは、まだ、・・・・・・









「できるだけ、長く一緒にいたくて、できるだけ、長く、リル」










宿命は

足早の足音










わたしは、まだ、・・・・・・









今朝を、揺さぶられる木々さえも、

いつか実を落すでしょうか










わたしは、まだ、・・・・・・









「生きていたいなあ」

「リルに嫉妬して。リルに怒られて」









病みを解いた

朝の薄い意識の中だけで 言える

ただひとつだけなら










わたしは、まだ、








わたしは、まだ、あなたが好きなんです。
   



   



   

  



   



   



 

ちぎれていく

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ちぎれていく

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-08-16

Copyrighted
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