わたしが壊れゆく
短歌十首。
荒れてしまった日
顔
窓に映してみる
とてもとても苦しかった
夜
折る
潰す
言い表せぬもの忘れたいもの忘れがたいもの
どこまでも歌がえぐる日々と
どこまでもわたしが壊れゆく日々と
「いつか」という言葉を なでる
「いつか」という言葉の灯火 うすれて
ずっとずっとむかしを
思いたい日
ずっと
歩き続けてきたことを
「こんな人生でもよかったのかな」
昔の傷がやさしかった夜
もっともっと遠い日々だけがこんなわたしを拾う
一年目
春
あの夜も碧かったのだろうか
じっと
贖罪ばかりを背に負いて
挫いて
また泣けなくて
日だけが積みかさなり
どの夜も
告げられず
涙もなく
涙だらけのなにかが
スザンヌ・ヴェガへと零れていく
わたしが壊れゆく
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