男女の恋愛。

完全オリジナル作品です!!

セフレ。

「うっ、あっでるっっ」

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蓮と私は、小学生までの幼馴染だった。
しかし、中学生になって私が引っ越ししてしまってからは1度も会うことは無かった。
高校生になって、受験も一段落したということで、小学生の頃の同級生で集まろうという話になった。
ミニ同窓会のように楽しくやっていると、だんだん、あぁ。蓮のこと好きだったんだっけなあ。と、思い出してきた。

私の初恋の相手は蓮。
でも、蓮の初恋の相手は私の親友。

小さかった私の世界での恋愛は、とても苦しかった。
あの頃はあんなに悩んでいたのに、今まで忘れてたんだもんなあ。

思い出に浸っていた時だった。

「あれ?もしかして、美鈴??」

急に私の名前を呼ばれて驚いて振り向くと、そこには高校生になった蓮がいた。

身長も伸びてるし、声も随分低くなっている。

昔話に花を咲かせていると、蓮、変わってないなあ。と思うようになっていた。
私が言われたくない言葉と言って欲しい言葉をちゃんと分かってる。
でも、優しすぎずに、適度にSな部分が見え隠れしてる。
そこがまたかっこいいんだよなぁ。

楽しい時間はあっという間に終わった。
LINEを交換して、またいつかね。と言って別れた。

それからは、私が遠方に居るということもあって特に会うこともなく、たまにLINEする程度だった。

女の子って、LINEしてるとその男子が意外と気になってきたりするものだと思う。

私も例によって、少しだけ期待していた。

ある時の会話で、蓮は私のことを女として見たことないって教えてくれた。

やっぱりね。知ってたよ。って、
自分に言い聞かせた。

蓮のことなんて気にも留めない高校生活が終わった。

あれは、卒業式もとっくに終わって、大学の準備をしている期間だったと思う。

突然、

「会いたい。」

と蓮からLINEが来たのだ。

正直戸惑った。
次に2人で会ったら、また好きになってしまう予感がしていた。
それでも断りきれなかったのは、少なからず、蓮に嫌われたくないという気持ちがあったからなのだろう。

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「美鈴。本当に良いの?」

「……うん。私、蓮の心以外が私の物になるのならそれで良い。他には何もいらないの。蓮は、私のことただの性欲処理だと思って。」

「………っ!!お前さあ!!」

それからの記憶はとても曖昧だった。
朝の薄暗い霧の中をずっとさまよっている感じ。
儚くて、切なくて、でもどこか暖かくて。

私の唇を、首筋を、胸を、足を、そして陰部を。
優しく犯していく蓮の口と指は、とても気持ち良かった。

蓮の陰部を言われるがままにしゃぶる。
苦しかった。
それでも蓮が私で大きくしてくれることが嬉しかった。

蓮が私のナカにはいってくるときに
涙が出た。
これは血の涙。
痛いから出た涙じゃない。

ただはっきりと覚えているのが、私の方を気遣いながらヤっていたこと。

「痛くない?」

私はただのセフレなんだよ?
もっと雑に扱ってくれていいのに。

どこか期待している自分がいた。


そんなハジメテの日。

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あれからもう1年経った。立派な大学生。

私は今でも蓮のセフレだ。

でも、この1年で、蓮には彼女が出来た。
こういう関係やめた方がいいよねって言うと、やめたくないって言った蓮。

だから駄目なんだよ?
期待させるようなことしないでよ。
どんなに体を重ねたって、好きになっていくのは私だけなんでしょう?

そう思いながらも、蓮の上で腰を振っている私の方がよっぽど駄目なやつだ。

彼女からのメールに嬉しそうに返信する蓮の横顔を、私はずっと見ていた。

男女の恋愛。

読んでいただきありがとうございました!!

男女の恋愛。

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 青年向け
更新日
登録日
2018-07-28

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