L女子高、補強される事実

yumieisuke

「現実は実際の情報や事実を言葉にかえ何者かが伝播し、話しとして誇張され人々の間に広がっていくときにその時点で、ただプロセスで改竄され、誇張され、付随された情報だけで情報を補完し、発端の現実ではなく、ゆがんだ新しい現実を作りだすことがある」

 私が流した一連のうわさによって最も迷惑したのはこの学校の生徒会長だろう、有名人である会長、アイドルグループの会長とのよからぬうわさ、
しかも会長がレズビアンであることを、会長自身がどうやってその嘘を証明できるというのだろう、私は会長がまるで何者かとキスをしているかのようなショットの写真をゲットした、この都会の探偵に依頼したものだ、そしてもちろんもう一枚用意してあったが……。

 噂が広まるのは早かった、はじめこそ私との関係を疑うものは確かにおおかったが、次第におひれがついて、男性アイドルグループとの関係のうわさへと発展し、女子高にありがちな異性へのあこがれの噂話としてひろまり、収束しかけた、
転校生としての私はその間おどおどしたふりを演じながら、あるとき匿名のSNSで、――もちろんそれは、ネットカフェを利用して足がつかないように工夫したが――最後の情報を流した。これで事件は収束するのである。完璧な犯行だ。
その最後の切り札とは、生徒会長のキス画像の別角度の画像である、つまりそこには、なにもなかった、会長はただ、街中で飲食店をさがし
少し背伸びして遠くを見た瞬間を、探偵がまるで、木陰に誰かがいるように工夫して、木陰で相手がかくれているようにして、写真をとったのだ。

そして事件は収束した、これはすべて、私がこの高校に転校して数週間の間にできた物事である。

この策略によって私が何を得たのか?私は、モデル事務所に所属していた、もともと、この都会東京でスカウトをうけ、しかししばらく活動に関しては抑えていた、要するに学業との両立が不可能に思えたからだ、しかし高校を変える、転校し、一人暮らしを始めようと決心したので、私はこのL高へ転校してきた。
かくして私。アラキ・キヨエは、来月モデル雑誌に載るということの衝撃をこんな方法で和らげることに成功したのである。

L女子高、補強される事実

L女子高、補強される事実

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-24

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