いのちはなにをさせるのか
短歌十首。
なげて、
ちぎれて、
しじまで、 凍る、
しがないものを握って、 息、 吐く、 夜。
「あたしを忘れるの?・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・ありがとうね、ありがとうね・・・・・・」
指へ
落として
辿る
どうせこんなもんさ、笑って、怒って、教えてくれ
夜
帳
挫く
くじける
ひとしずくを
潰れて
生きてやる
腐れた
詩
「生きてやるんだ!」
なんども 夜
なんども なんどもの 夜
投げつけてやる 泣けてくるなら
長い
長い
永久の反響を 生きる
死した命
見つけるなら
咳
紫煙
かぼそく
握る
残されて 往くいのち
はぐれて 往くいのち
行き交ういのちの街は
また誰かを描き続ける
誰かの背中へ
押し黙るガラス
廻りくる夕映え
数センチずつ からっぽを踏む
真っ白い死
行き着いて惑う
灰の歌
いのちはなにをさせるのか
いのちはなにをさせるのか
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