いのちはなにをさせるのか

いのちはなにをさせるのか

短歌十首。

   



   



   



   



   



   



   



 
なげて、

ちぎれて、

しじまで、 凍る、

しがないものを握って、 息、 吐く、 夜。




「あたしを忘れるの?・・・・・・

 ・・・・・・

    ・・・・・・

   ・・・・・・

 ・・・・・・ありがとうね、ありがとうね・・・・・・」

 指へ

 落として

 辿る




どうせこんなもんさ、笑って、怒って、教えてくれ

挫く




くじける

ひとしずくを

潰れて

生きてやる

腐れた

「生きてやるんだ!」





なんども 夜

なんども なんどもの 夜

           投げつけてやる 泣けてくるなら




長い

長い

永久の反響を 生きる

死した命

見つけるなら





紫煙

かぼそく

握る

残されて 往くいのち

はぐれて 往くいのち




行き交ういのちの街は

また誰かを描き続ける

誰かの背中へ




押し黙るガラス

廻りくる夕映え

  数センチずつ からっぽを踏む




真っ白い死

行き着いて惑う

灰の歌

    いのちはなにをさせるのか
   



   



   



   



   



   



   



 

いのちはなにをさせるのか

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いのちはなにをさせるのか

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-23

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