輪廻

藤里 圭

永遠に熟さない果実
定型から脱するため
生まれ、再び母胎へ還る
回帰、繰り返す中、
手渡された、骨と糸
高貴の証明、身分を纏った

ぼくは、あたらしい

限界の中で見た夢
擦り切れ続ける肌
涙を見た、赤い唇、
ひやりとした感触

ひゃっかいを、こえた

君、
百という数字、
簡単に導き出せるものじゃないよ

いやだ、おまえ、せんせいみたい

孔は暗闇、冷たい安心に吸い込まれる
天才を欲しいまま、論争の上を走る
眠りに落ちて、死んだら落ちる所、
周回、散歩、徘徊、綱渡りに興じる

ももとせ、ちとせ、ぼくは、てんさい

曼珠沙華が一面を覆って
暮石が見えなくなる頃、
煙が上がる、夢の終わり、下校時刻
定時退社、通学路、通勤路、
左足からか、右足からか、運命ごっこ

あのこのゆめをみて、ぼくはそだつよ
かえるひまで、まゆのなかで、
また、ゆめをみる、ちがうこのゆめをみる

輪廻

輪廻

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-21

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