Summer sick

親に反抗して街を抜け出した
始発に乗ったけど
目的地なんて無かった
だけど 何処か遠くへ行きたかった

人より少し上から眺める景色は
色褪せていて
思い描いてた物よりも遥かに
期待外れだった

だけど直ぐに仲良くなれた
僕と似たような境遇の奴と
君も 知らない世界を見たかったんだね

ねえ 生まれてきてから
時間も季節も友達も
流れも移り変わるのも速くて
目眩しそうだよ

君に対抗して街へ駆け出した
ノリで乗ったけど
する事なんか無かった
だけど ここで君と何かをしていたかった

いつもより少し今日は気温が高めで
汗をかいて
体中の不自由を掻いちゃったのは
予想外だった

だけど直ぐに笑い合えた
僕と似たような境遇の奴と
君も 人の痛みと自分の弱さを知ってるんだね

ねえ この街に来てから
僕も君も空の天気も
お互いを解りあえ過ぎていて
不安になってくるよ

だけど今度家に帰ったら
なんて考えられる余裕が
出来て僕は嬉しいよ
君はこんな僕をどう思うだろう?

Summer sick

Summer sick

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-15

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