対話(神と意識について)

仮に概念だとして、それはいったいどんなものだと思う?


人間を超えた…存在、絶対的な力だよね


ふうん、人間を「超えた」存在かぁ
なにについて、どんなふうに超えているんだろう
今も昔も、人を超えた神という存在は、変わってないと思う?


どうだろう
ひょっとすると、その時代の人たちの常識に合わせて変わってるのかもしれない…


とすると、現代の神はお金儲けという意味で人を超えてるってことにもなりそうだね
それに、人に合わせて変わってしまうなんて、神は人の中から出てきたものになってしまうよ
信じるもなにも、都合よくわかりづらいものや理想を放り込む見えない箱みたい
神の機嫌を損ねないように皆でチヤホヤしてるってことかい?
もっともそれは、神を信じている多くの人のご機嫌とりということになりそうだけどね


うーん
だってこんなにも長い歴史をもって浸透しているんだよ
それか、見方を変えて
少なくとも、死なないという点では変わってないんじゃないかな
生死をも超えているんだと思う


それだけ?
神って、命の時間軸上の話だったってこと?
だって動物の多くは人より足が速いし、魚は水の中で生きられる
ある意味人を超えているよ
だけど神は「死なない」っていう点で僕らを超えているということ?


部分的に優れいる、劣ってるということは、同じ人間の中にもあるよ
わかった
神は、人間にできないことを全てできるんだよ
そういう意味で、人を超えてるんじゃないかな


人間にできないことが全てできたところで、それって崇拝できるようなものかなあ
ましてや、そんな存在の神を信じない人を虐めてしまうことあるし


だって、僕らは自分に無いものを欲しがるじゃないか
何がないのかわからなくなったら、ないものを持ち合わせてる神を作ってしまえば、欲しい対象もわからないまま、永遠に神を求めることができるよ
そういう意味では、さっき箱って言っていたのは間違いでもないかも


ははぁなるほど
既に持っているものを、捨てることなら人間でもできるからね


その人が崇拝するに値すると感じればそれまでなんじゃないかな
そんな神という存在を…


僕は長い間、今も、神という存在が大切にされ続けてきているを理由を知りたいな
だって、神なんて認識がもし無かったとしたら、現代の先進国にそんな概念生まれたかな?


でも認識されてる時点で、なんだか土台がグラグラな気もしてきたなぁ
人間に丸め込まれてしまった不思議な概念なのような気がしてきた
本格的に歴史を学ばないとわかりそうにないよ


だけども、本格的に宗教の歴史を学んでない人が、神という概念を乱用してるんだよ?
だから、僕はふつうの人が乱用する神は、もうそんなとこまで堕ちてきたんだなって、ふと思っただけさ


どうだい、人の時代が発展するにしたがって、神はやっぱり堕ちてないかな


僕はなにを意図したわけでもないんだ
僕が1番伝えたかったことは、こんな関係のない曖昧な言葉の中で、「僕たちの中には『答え』なるものが初めから存在しているという先入観があって、それを無意識に求めすぎていたのかもってことを意識してほしいな」っていうことだよ

対話(神と意識について)

対話(神と意識について)

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-07-02

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