月君

暗い空が
どこまでも深く見えて
帰り道が
どことなく遠く感じるよ
今日は

あの夜の
あの月のように
儚く尊く輝く君は
どうして僕の前に
突然現れたの
どうして口を閉ざして
何も教えてくれないの

明るい星が
いつまでも僕を向いて
青い銀河が
いつになく高く感じるよ
今日は

あの夜の
あの月のように
涙を切なく流す君は
どうしてこの世に
生まれてきたの
どうして目を逸らして
こっちを見てくれないの

今夜はうさぎも
涙を流すよ

月君

月君

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-06-29

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