涕《なみだ》

何故 こんな日でさえ
君の死貌(しにがお)を 有り有りと思い出せるのか

あれは、光
恒星(ほし)の光に照らされた瞳
(はな)は指に 葉は喉に
茎は脚に 根は髪に
(あお)の濃さに息を詰まらせた 白日の哀咽(むせび)

あれは、(かげり)
雲の(なみだ)に濡らされた(ひとり)
空は墨に (こだち)(くろ)
街は灰に (いき)は煙に

雨騒(あまざい)の音に耳を痺らせた

 僕は

 逝繰(ゆっくり)


 溺れていく

涕《なみだ》

「雨の日」がテーマの作品コンテストに着想を得たが断念。要するに駄文。(非公開文の供養)

涕《なみだ》

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-06-27

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