終焉に捧げる小夜曲 ~呼応編~

冬の暗い空に舞う鴉
牙を向けては、敵う者などどこにもおらずに

ただ神話のように鴉は罪を受け黒へと染まる

翼を広げては、終焉の道に向かおうとしていた。


12 ~呼応編~

大砲と銃声鳴り響き、鮮血が散る。
立ち込める紫煙にただただ怯える人間達が それでも貴方は怯えずに戦っているのでしょうか?
――時は慶応2年 そんな夜だった
「よう、秋月。流石の動き悪さでソレ(布)をマントに変えたのか」
「ええ、流石にここまでの戦闘とならこの恰好は動きにくいですね。それより、船での闇討ちは見事でした。」
「なーに、俺が上海に渡ってみてきた現状を活かしてんだよ。」
「成程」
「しかし、おめェ よく薩摩が戦えず征伐が遅れた事を知ってたな。」
「…私にしてみれば、流れてきた噂程度です。」
禁門の変・長州が外国と戦い惨敗、それ一向は長州は国力の回復に掛かった。
そこまで幕府は更に長州を潰す為に、第二次長州征伐を計画したが薩摩藩が、飢饉に遭い、兵糧がない事が原因で渋っている。
長州も、国力も兵もおらず巻き返しは不可能とされたが、交換条件と言う事で全て片がついたのだ。
と、共に薩摩は前々から密かに英国から最新式の武器・情報を買っている…なんて事は幕府が気付いていないのを私は知っている為、長州は薩摩に米を、薩摩は長州に武器を。
「…かも、しれねェ けどよ」
そう言っては、高杉さんはこちらを見据えてはじっと目を見てくる。
「お前、『ここ』の人間じゃねェんだろ?」
「え…」
何故?何故このタイミングでこの人はこんな事を言いだすのか、さっぱり分からずにただただ目を見開いていた。
すると、その姿勢から夜空を見上げては話し始める。
「この間よォ、俺は桂さんがお前が昔、池田屋での事…もう何年も後の居場所の名も答えた、ってな。」
「…じゃあ久坂さんや、入江さんを救えなかった私を恨んでいますか?」
私から見て『高杉晋作』という男は、発想は独特だと言うが現実だけは見据えている上に何せ仲間思いの強い人間だ。
でなければ、こんな身体で戦に出れるわけがない。すると、それを覆すような言葉が帰って来た。
「恨んでねェよ、特に久坂は政を出来んのは『寺』にいる時点だ。俺も、入江も、アイツも、寺島も、栄太郎の死で全てが狂った。」
「……」
そうだ、あの時栄太郎さんを抱きしめた時はもう既に血の流れと体温が下がって行く一方で。
『何故ですか!?何故、桂さんの一言にあの人は納得してくれないんですか!?』
桂さんに向けたあの言葉が異様に心に突きささる
けれど、これはきっと 私があの人を『守り通せなかった罪』、そして斎藤さんをこの胸の内から消せなかった自分の甘さが、この結果を導いた。
「…私が、甘かったから。栄太郎さんを守りきれなかったから……」
「それでも俺が聞いた話じゃァ、桂さんは言ってたぜ?『秋月さんがこれを話してくれなければもっと手遅れになっていた』……ってな。」
風が吹き、葉を揺らすとまた高杉さんは話し始める。
「こっから、俺らの時代がくる。長州と薩摩が今、こうしてる中負ける気なんかしねェ。」
「それでも俺は薩摩が大っ嫌いだけどな!」だなんて笑いながら
「秋月、後は小倉口まで向かうぞ。他は上手く村田サンがなんとかしてくれるからよ。だから後は……」
なんて言いかけると、背を向けては話し始める。
「この話は後だ、戦が終わり次第話してやる。てめぇの任務は、後数日中に広島藩と休戦する取りつけ役を買え。同行者ならばいくらでもくれてやる」
なんだろう、この胸騒ぎ…私が?いいや、違う。

あの人が、『違う』――のだ。

 ・ ・ ・ ・
「長州の野郎…何回やりゃあ気が済むんだ!」
「落ち着け、歳。この事に関しては上様にもう一度御上洛の願いを出てみよう」
「んな事したって無駄じゃねェか!薩摩の動きも鈍いと言ったらコレだ。かっちゃん、死ぬぞ?いいのかよ、新撰組の局長が!!」
「……」
予感がする 戦の予感が
薄い襖の前、縁側から空を見れば暗い。
こんな事じゃない、本当の戦は『ここから』。ここ京に逃げ込んで、生きてきた経験で悟った。はっきり言って、物事が矛盾している。
長州は外国と戦争を起こして、第一次討伐で家老は切腹。使える手駒もなければ、戦う武器すらないのだ。そこで薩摩がどうしてこんなにも長州征伐に渋っているか……。
これが意味する結果は――互いが手を組んだ
「…上手だな」

「申し訳ございません、こちら長州の勝手でそちら広島藩様と手を退くと押し付けがましいもので。」
高杉さんの言う通り、私はあれから広島藩に向かった。
池田屋事変(アレ)からの生活と言うものは散々なものとしか言いようがない。
腐りがけの残飯を食す
はした金で芸を仕込ま賭場に身をおいては、邪魔な奴は手段を問わず消し。
内偵として色んな所に足を運んでは情報屋兼暗殺業で大金をせばんだ
けれども結果的には『今』がある為に、この取りつける為に変装もしてある。声帯を伸ばし、低い声…羽織を着て、かつらを付け、男として居座っている。
「随分と大それたものだな、我が藩は… 「長州は既に外国、幕府の手によってことごとく敗走しました。しかし、この間長州が幕府の軍艦へ闇討ちをかけた…これはお耳に挟んでおりますか?」
「う…」
そう、長州は今まで幕府に勝てないのは人の数。しかし、この戦では長州は少人数で構成され幕府以上に上回る実力をつけている。単なるハッタリだ、要は休戦を飲まなければ幕府軍と同じ目に遭うと言う事。
「ご決断は、されましたでしょうか?」
答えもなく、同行者には一応奇兵隊の遊撃隊の人間を1人だけ連れてきているが何の問題もなかった。
「ふう…」
溜息を吐き、かつらを外すと隣から声が聞こえてきた。
「お疲れさん、流石高杉さんが言うだけあって黒さんの腕はすごいもんじゃ。」
「否、これは単なる脅し。ですから、戦いはもうすぐ始まりますよ」
「じゃのう……」
それから、戦は淡々と進んで行く。
近代化された武器、それを指揮する軍師、もうすぐ征伐…否、四境戦争が終わりかけている。
と、同時に長州の天才は病に侵される事も。
「…村田さん、休憩中失礼いたします。」
夜、小倉口の戦陣で村田さんを見つければ村田さんは、座り頭を下げている状態から「面を上げなさい」と言う声と同時に顔を上げる。
「黒殿、休戦の方はご苦労だった。こちらも上手く戦えたもの…さて、こんな夜遅くにわしに何か用か?」
「ええ、少し教えて頂きたい事がありまして――…」
「げほっ、ごほ…ちっ、こんなモン治んねぇのかよ?」
「…相変わらず、調子が悪いんですね。その咳」
高杉晋作は結核である この時代、結核を治す事など無理な話だった。
私が現代の方へ帰れるとしたら、治す薬を持ってくる事もできるが、そんな都合のいい調子なんかどこにもない。なので、私は高杉さんに『ある物』を渡した。
「おい、秋月。何だよ、コレ。」
「開けてみれば分かりますけどね」
なんて言えば、「ちっ」と舌打ちして包みを取れば、緑色の餅が3つ。
「…んな季節に、よもぎ餅って馬鹿かてめぇ?」
「別に。ただ、村田さんに「よもぎ餅が美味い店はありませんか?」と訪ねてわざわざこっちに来たのに。ま、咳が酷いならそれ食べて少しは精をつけてくださいな。」
「いらねー気遣いしやがって…」
なんて言いつつも、高杉さんはよもぎ餅に手をつけている。
噂で聞いた事であるが、よもぎは結核にいいらしい。次の死のカウントダウンを止める唯一の方法。空を見上げては私も高杉さんの横に座る
「…もう、みんないませんね。」
「ああ…」
久坂さんに寺島さん、入江さん…そして栄太郎さんも。
「私はね、生きていて欲しいんですよ。もうみんないなくなっちゃったから 高杉さんも自身の身体はよく分かるでしょう?」
と問いかけたら、よもぎ餅を食べながら無言で返事を返してくる。
「だからせめて、高杉さんにも生きていて欲しい」
この『決められた歴史の流れ』に囚われられずに
囚われ、救えなかった人達の為にも。
「おい、秋月。水寄こせ」
「はいはい」と返事をしながら、桶を持ち、高杉さんは一気に水を飲んでは口元を拭う。
「ならよ、お前が俺に生きて欲しいって言うんなら…取引だ。」
「取引…?」
こんな重要な時に?一体この人は何を言うのであろうか
「小倉は明日、落ちる。片が付いたらオメェ、奇兵隊辞めろ。」
「薩摩とは完全に上手く行ってないというのに?」
「んなモン桂さんに任せとけ」
静まりかえる夜中、高杉さんは立ち上がってはこっちに目線を向ける。
「実はこの話、お前が広島藩に行く前に言おうとしたんだよ。桂さんもよ、新撰組や見廻り組みに追われ追われの日々だが、上手くやってる。…言いたい事は、分かるな?」
そう言っては鋭い目線が、こちらへと向けてくる。
この人が言いたい事は、たった1つだけ。
「なら、その前夜に聞かせて下さいよ。あの下手糞な歌」
「何言ってやがる…お前のその捻子曲がった性格の原因は、栄太郎だな。」
――秋月言葉
『その名前の通り、俺は救われた。お前に会えて、本当によかった。』
あの人の最期の言葉を思い出しながら、空を見上げれば三味線が、鳴る。
「三千世界の 鴉を殺し 主と朝寝をしてみたい」

それが高杉さん 長州の人達への別れだった

13

「お、黒じゃねェか。文1つ寄こさんで京まで来るなんて、お疲れさんだねェ…。」
「むしろ、こっちは中村さんがここ(京)にいる方が不思議なんですがね。どうせ西郷さんが京へ来ているから、その護衛?」
「あったり~♪」
なんて陽気に答えている中村さんを見て、「あー」と呟かれると私へと背を向けた。
「どうせこっちに戻っても何もねェだろ?だからこっちで面倒見てくれって、西郷さんに頼んでやるよ。」

「おわ、秋月どん。長州の方は大丈夫だったが?」
「ええ、薩摩にもお世話になってましたし。また世話になるでしょうから、京中の噂は掻き集めてきますよ。」
「そりゃどーも、鴉ちゃん。」
「…」
『桂さんもよ、新撰組や見廻り組みに追われ追われの日々だが、上手くやってる。…言いたい事は、分かるな?』
と言う言葉が脳内に響く
今は1867年 4月末――西郷さんが島津の殿様と共に京へ上がっている。全ては5月上旬の四賢公会議の為だけに
確かに長州はそろそろ終戦を迎えていたが、京へ行くのにも時間がかかる…が、私はわざとこんなにも遅くに辿りついたのだ。
「…中村さん」
「んあ?んだよ?」
高杉さんが言いたい事…それがあまりにも馬鹿馬鹿しくて、どうしようもなく けれどあの人らしい言葉に苦笑した。
「何でもない」
「ま、気にすんなよ。こっちに人はいないぜ?別に部屋1個位ならよ…」
「…あの頃の、ボロ宿屋程度の広さがあればいい。」
「そーかよ、つかそのツラ何かあんのか?」
「…血の、匂いだよ。」
斎藤さん…否、あの人は今は新撰組を離れている。それこそ、正式な任務として。
次に新撰組屯所が移り変わり、11月には坂本さんが暗殺され、その末には伊東さんまでもが。次々と見えてくるその年表に表情を変えると、低い声で中村さんも呟いた。
「俺も感じた」
「そう言うと思ったよ」

『君が噂の栄太郎君の女小姓か。相当の実力と聞いているが、礼儀も中々よろしい。高杉辺りも見習って欲しいものだ』
桂さん
『お願いします、そして秋月さんもご足労でした。また縁があれば会いましょう』
久坂さん
『目敏いな、君は。だが、その実力 私も認めよう。共に戦ってくれ』
山縣さん
『だったら、黙れ。今のコイツの親は俺だ、あんま図に乗ってんなら、俺も栄太郎も許さねぇぞ。』
高杉さん
『秋月』
「――ッ!」
脳内に聞こえた声と共に、バッと身を起しては回りを見渡して溜息を吐いた。
手を見れば汗、息を切らしながら拳を握って耐えれば突然襖が開く中、中村さんが「おう」と声を掛けてくる。
「夜中に悪ィ…つか、お前どーしたよ。何か変な夢でも見たのか?」
「…何でもない」
そう言いつつ、流れる涙を拭いながら「それで?」と用件を尋ねた。
「すまねェな、俺も少し野暮用でコッチ離れるからよ。何かあったら、連絡寄こせや。」
「分かった」
「んじゃ、ちゃんと寝ろよ?」と指を指され、襖が閉まると私は一気にこの藩邸から荷物を背負ってある場所へ逃げた。
過去にいた汚れた場所…でも頭領も私の腕を知っているから逆らえないのが現状 これ程の好機はない
私は、ここに居ていい人間じゃないのだから。
「フー…」
足元に転がる男達
「く、黒の旦那…何で今更ここに?」
だなんてキセルを咥えながら息を吐くと、頭領がおどおどとした態度で顔色を伺っている。
「…汚くても、身をおける場所に訪れるに決まってる。」
「な、なら安心しやした!最近不逞な輩がぎょうさん…」
「分かってるよ」
と言いながら、大声が飛び交う中壁に背を付けては栄太郎さんの形見を見る。
「…栄太郎さん」
スラッ、と抜いては随分と前にあの川辺で聞いた言葉をふいに思いだす。
『俺の剣は既に錆びている…が、アンタはその信念の元、いざと言う時に抜けばいい。』
「相手が例え、俺だろうとも…か」
――信念
時代を、焦がれた人を守りたいと思った。けれど自分自身は弱くて、大事な人を失って…その先にある私の信念は?
変えられなかった、何もできなかった。後、私が出来る事と言うのは1つだけ。
そう思い直すと、「留守にする」と言い残し、仕立て屋まで歩いては主人へと声を掛けた。『たった1つの出来る為の事』に。
京の街は碁盤の目…しかし長く滞在していた為にもう道を覚えている為に勝手に足が動き、下を向けばそこには赤黒い血の痕。
「…相当前だ、この乾き方は。」
なら、今動いているのはあの場所でしかないじゃないか。
早く。1秒でも1分でもいいから早くしなければ、私へのタイムリミットが近づいている。
「おー…今帰ったぜェ、黒…」
『すまねェな、俺も少し野暮用でコッチ離れるからよ。何かあったら、連絡寄こせや。』
『分かった』
部屋を、あの日薩摩藩邸に来て与えた部屋にその主は、いない。
「まさか、あんにァろう…!!」
そう言っては、巨躯の人斬りは夜道を走っては心当たりがある場所を一件一件見に行くが、彼女の姿など見つからなかった。
否、見つからないんじゃない。同じく剣術を修めている人間だからこそ解る『勘』
1度嗅げば忘れもしない匂いと、気配。
ピタ、と賭場に来ては、戸をガラリと開け辺りをよく見回しては、頭首の首を掴んだ。
「悪ィな親父、俺ァ人探してんだよ。赤い髪した全身黒い服の女は、見たか?」
「へ、ぁ…あの方なら、いませ…」
その言葉と同時に、ガンッと床に刀を叩きつける。
「ホラ吹いてんじゃねェよ、1番そこの奥の壁の隠し扉の地下にソイツの匂いを感じんだよ。ここを通さねェなら、アンタも含めてここにいる人間全員殺すぞ?」

 ・ ・ ・ ・
「…これだけ出来れば上々か」
あの日、仕立て屋に行き布と糸と針を頼んだら「何に使うのか、出来ればこちらが仕立てる」と聞かれ答えると主人は顔を青ざめていた。
何せ男装をしたとは言え、声は女。その効果もあったのだろう。だから私はずっと『これ』を仕上げている
「後は、紐のみか。」
そう言って紐を編んでいると、栄太郎さんから貰った着物を勝手に変えた時の事を思いだす。
「…栄太郎さん、怒ってるかな?」
すると、バンッと戸を開けられた音がして、咄嗟に振り向いては縫っていた物を隠せば、そこには中村さんの姿が。
「…秋月、んで藩邸を離れた?」
響く低い声 私が中村さんと出会って初めて見た顔と声に、目を見開きながら後ろに下がってしまう中、中村さんは私の背に隠した物を見ている。
「アンタ何やってんのか分かってんのかッ!?勝手に藩邸に出て、他の奴らに聞きゃァもう随分と向こうにはいねェと聞いた。「何がまた世話になるでしょうから、京中の噂は掻き集めてきます」だッ!?矛盾してんだろォがッ!」
「な、何も…」
あまりの恐怖に声が弱々しくなるものの、目を瞑っては怒鳴って言い返した。
「なんも分からない癖に勝手な事言わないでよッ!!」
「――…秋月、お前…泣いて…。」
堪え切れない涙と、驚く中村さんの顔。だから私は全てを話した
「…私、元々は とある人の小姓をやってて自分の未熟さで、その人は死んでしまった。だから『秋月言葉』の名前を捨てて、『黒鴉』と名乗った。でも、でもね…。」
もう、私は捨て駒。否、元々あの人が死んでからずっと生きる屍だった」
「な、何言ってんだよ…」
「…時代は変わる。直に幕府も無くなって薩長は新しい世の中を創る、けれど私はどっちの人間でもないから新しい世の中が来たらお払い箱。」
「おい…んなワケねェだろ、西郷さんは、長州の桂はお前の実力を買ってるんじゃねェのかよ!?」
「だとしても、土佐藩も大きく実権を握るはず。坂本さんが殺されて一番喜んでるのは土佐藩士や山内公…だから」
「じゃ、じゃあお前は今更新撰組にでも取り入れて貰うのかよ!?」
「そうじゃない、あの人と栄太郎さんに初めて出会って選べなかった…2人の間で揺れていた私の罪。だから私はこれから新撰組の跡を辿る、そろそろ甲州が落ちる…その時は私の信念の元、戦うんだ。」
なんて微笑んで答えては、中村さんの背に抱きついて私は遺言を残す。
「中村さんは強いから、その剣で西郷さんを守り通して。何があっても絶対に…」
「…ああ」
今度は、中村さんが涙声で返事をして、ようやく出来た。浅葱色のダンダラ模様の羽織 新撰組の誇り
「今まで、ありがとね。中村さん」
丸い月の下、互いに泣いていた。もう2度会えない仲間なのだから。

鈴虫がリーン、リーンと鈴のような鳴き声を出しながら私達を慰めてくれた。

comming soon...

終焉に捧げる小夜曲 ~呼応編~

どうも閲覧ありがとうございます
少し短い…否、かなり短い『呼応編』でしたが次でクライマックスとなります。
ヒロインは喪失編の後から大分捻くれてますが、実は本心を隠してるだけで、だから最後の中村さんとのエピソードになる訳で。

さぁ、全てお膳立ては出来ました。
最後の結末はまた後でご覧下さいませ

終焉に捧げる小夜曲 ~呼応編~

神話によれば、鴉はどうやら罪を犯した事で黒く染められると聞く。 染められた翼は重く 暗闇に呑まれ、生き伸びたとしても生物であるが故にいずれは命を落とす。 果たしてこれは罪か罰か――……鴉の行方は未だ知れない。

  • 小説
  • 短編
  • ファンタジー
  • 恋愛
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-09-20

CC BY-NC-ND
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