孤独って?

なにもかも犠牲にして
走ってきた

ゴールが見えて
みんなもわかったみたいだから
そろそろ方向転換だ

モーメンタムを維持して
急転換するのはむつかしい
よけいな力をつかうし
ほどほどにしないと力を入れすぎてこの身が破壊する

悪い連れはいる
ほんとうの友はいない
いままでずっと

それでなんとかやってきた
しんどかった
やっていることが正しいとか
これをやったらみんがいやがるだろうなとか考えない
考える余裕がない

一本の細い道があって
両側が崖で
行く先は霞に隠れてみえない

そこを歩いていくしかなかった
ふりかえると体をひねったことでバランスくずしそうだし
崖下になにがあるかはっきりみえない
前はほんのり明るいようだったから
とにかく孤独に耐えて進んだ

わかってくれるかな
この気持ち

わからないだろうな

はじめはゆっくり
最近は駆け足で
そして今急カーブを疾走している

なんだ急に
気が狂ったんじゃないかとか
そんなことしたら
足元踏み外してまっさかさまに谷に落ちるとかいわれてる

でもこれしかないんだ
やれること

いまはいえないけど
でもそのうちわかるよ
ほんとうのことがね

孤独って?

孤独って?

私からはあなたが孤独ってわからない。あなたにしか。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-06-08

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