届きそうな光

“世界は、イメージで出来ているんだって”



そういえば誰かが、こんなことをいっていたような気がする。
人、じゃないのかもしれない。
でも、どこかでこんな言葉をしている人がいるのを聞いたことがある。


“ココロある人は、みんな、どこかへいっちゃうんだよね”


そう、ココロ。
僕は、ココロをどこかに置いてきてしまったように、からっぽな存在なんだ。

どんなに感動することがあっても、泣かない。
どんなに嫌なことがあっても、怒らない。

否、なにが「感動」でなにが「嫌なこと」なのかもわからないでいる。

あるのは本当に、無造作に叩きつけられている「現実」



「僕は……一体どうすればいいの―――――?」



誰に投げかけるわけじゃない。
だけど、無意識に口からこぼれおちてしまう。

いつ置いてきたのかもわからない、この思い。
ココロのある人はみんなどこかへ行くのなら、僕はどこへも行けないの?


泣けないし怒れないし、楽しめない。
どうすることもできない僕は、悲しみにくれながら日々を過ごすしか、ないのかもしれない。



“何でこんなことしても泣かねぇんだよ”

“何言ってんだ、こいつは泣けねぇんだよ”

“やだー、気色悪いなー”


聞きなれた発言たち。
僕はそう、生まれてからずっとこんな感じで過ごし続けてきていたんだ。

周りから見ればあれはきっと、「いじめ」なるものだったのかもしれない。
だけど、今となってはもう、どうでもいいことなんだ。


消えたい、なんて思ったこともないし。
だけど、この世に必要とも、思ったことはない。


そこら辺にいる、通行人Aくらいにはなれるだろう。
もういい、主役やその側近のキャラになることなんて、諦めたんだ。

ココロを持たない人間なんて、登場人物にすら、慣れないんだから。



“世界は、見る人のイメージによって変わるんだって”




言葉が、聞こえた気がした。
また、同じ人の声。


“あなたが、ボクらを好きな時、ボクもあなたが好きなんだ”


“だから、諦めないで”

“もう一度、歩き出そう?”

“キミなら、大丈夫”



幻聴か、僕もいよいよ危ない人の仲間入りなのかな。
自己暗示の域にまで達し始めたのか。

自分のことながら、凄く情けない話だ。



だけど。




「やらなくちゃ、始まらないよね」



そう。

しなくちゃ、行動しなくちゃ、始まるわけがないんだ。



ダメでも、前に進もう。

後ろに向かっていくのは、いつまでたっても成長なんて出来やしないんだ。



転んでも、転んだ分だけ前に勧めるんだ。
倒れても、怪我しても、その分だけまた、前に進んでいるんだ。



くよくよなんて、しちゃいけない。
もう今は、後ろのことなんて気にしない。

誰の目も、気になんて留める必要ない。



「僕には、僕の道しかないんだから」







ちょっとだけ前に、光が見えた気がした。






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届きそうな光

いかがでしたか?
今回は少々とあるゲームの名言集から名言を引っ張り出してきた次第でございます。

ちょっとここでは考えたモノだけを描いているので、乱文極まりない感じで、マジごめんなさいみなさん。



でもまぁ、今はまだ短編しか更新していませんが、もしかしたら長編書く可能性もあるので←
その時はまた、よろしくお願いいたします。

届きそうな光

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-09-19

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