憂鬱、疲労
早朝暗いうちに家を出て
月も見えない曇り空
なぜこんなにもつらいのか
心はどこかに置いてきた
そんな毎日の繰り返しで何とか生きている
「誰だって疲れてるんだから頑張ろう」
なんてどの口が言うんだよ
他の人がどうとか関係なくて
自分が今つらいのだ
暗いうちに家を出て暗いうちに家に帰る
楽しい思い出だってそれより多い
つらい思い出に踏みつけられるんだ
それでも思い出って言えるだけまだいいか
ただの記憶も思い出って言えるようになれば十分だ
まるで漫画のように白黒の景色は
きっと色だって潰えた夢の跡
アスファルトに出来た水の染みが
殺害現場の人の痕みたいだ
満員電車に充満する謎のにおい共が
僕の臭細胞を絶滅させる
そして五感は死んでしまった
白旗を掲げたって退いてくれないし
いつだってそこは前線だった
死と隣り合わせとでも言うべきか
死なんて簡単に言うのも憚られる世の中
誰もが自分勝手にエゴを振り撒いて
思想紛争は毎日起こってるよ
胸を締め付ける情熱は
もはや空想の産物かな
憂鬱、疲労