花火
真夜中に僕ら二人 帰路を歩く
煙を宙へと吐き出す
いつだって誤魔化している
タバコの煙を肺に満たして
カーテンから溢れる朝日の眩しさから
朝にこびりつくような夜の匂いから
逃げて 逃げて 逃げて
「ねえ、光ってない?」
「花火じゃん」
吐息のような風の中で
僕らは黙ったまま空を見上げた
「私たちは夏のトンネルの入り口におるんよ」
「へーへー」
僕は気の抜けた返事をしながら小石を蹴っ飛ばした
カランと音が響く。
僕らは夏のトンネルの入り口にいて
夏の終わりへと歩いているのかもしれない
花火
真夜中に僕ら二人 帰路を歩く
煙を宙へと吐き出す
いつだって誤魔化している
タバコの煙を肺に満たして
カーテンから溢れる朝日の眩しさから
朝にこびりつくような夜の匂いから
逃げて 逃げて 逃げて
「ねえ、光ってない?」
「花火じゃん」
吐息のような風の中で
僕らは黙ったまま空を見上げた
「私たちは夏のトンネルの入り口におるんよ」
「へーへー」
僕は気の抜けた返事をしながら小石を蹴っ飛ばした
カランと音が響く。
僕らは夏のトンネルの入り口にいて
夏の終わりへと歩いているのかもしれない
花火