仏様
ある修行者と森で出逢いました。
その人間は不思議な可憐さに修行僧の慎しむ我の素性を見せていた。この幻の夢は走馬灯のように駆け巡り私の迷いが万事除かれて、心は生死の時空の清き幽かな脈動を蘇生する。
山の頂上で両手を広げて、彼方のみそらに映るもう1人の人間に存在の証明を行う、これは仏様からの祝福。
私が人間に対して、人間のために、人間の存在証明をする。
「私はどのような知性、感性を持った存在なのか。」「私の存在は私のために、そしてこの世界のためにあった。」
この広大無辺の宇宙にたった一つの身体を与えられた例えようもなくありがたい感謝の合挙。
確実に一人の人間である私はここに生きていました。両手を合わせて合掌すると彼方のみそらの仏様になりました。
そうなのです、仏様はまさに人間の限界を突破していたのです。人間の数多の歳月が流れて総大の観音様は大空、大心なった。
遠く彼方には仏様となり境界線を超えて究めた至上の私が存在している。
大空に極楽鳥が大らかにゆっくりと飛行していて、この私の現世から天国への解脱を祝福した。
その極楽鳥は宇宙の境界の外側へと人類が未だ知らない大空を飛びまわる。人類が創造してきた文化を超越した真理を宿して見渡している。
この鳥こそまさに人間の真の解脱をした人だけに飛んで顕れる伝説の神鳥でした。
私は私だけに許されて見させてくれた現世の知られざる飛翔をした白い世界があった。
心の中の宇宙は深く感嘆させる尊い存在に連れて行かせた、この私の生まれた場所。
生まれた母体に帰り赤ちゃんの遺伝子がすらっと伸びて生命の不思議な暗号を宿した。
生命の暗号は故郷に帰る時が来たのです。意志とは無関係に自然な心持ちで安らぎを求めて帰ろうとしていた。
人間の帰る故郷はとても安心に満ちていた。私だけが一人生きている生命、それは小さな宇宙。
ずっとこのままでいたいのです。私をこのままにしておいてください。遠い彼方には天国の目映い虹がふわっと掛かっていた。
天国に続く光の道へと私を行きたくさせた、恍惚な仏の解脱の啓示が現れた。
そのような無へと帰依して循環する人間を総体した宇宙に、仏様の創造物とは無の心と体を宿すのです。
そこに一筋の微かな光明がうっすらと仏の存在を知らせた。現実を逸した全く澄んで生まれたばかりの生命。
仏の光に全ての生命が解脱して広大深遠な宇宙に存在を帰依する、私は私のものではもう無くなった。
私にはこの不思議な感覚を表現できる未知なる世界の未事象があった。
生まれる前、死んだ後の未知なる宇宙へと私の存在はふわっといってしまったのです。
私の存在は仏の存在と一体となり全てが逸脱している。
遠く彼方に映る仏様こそが本来の私です。遠く彼方に映る仏様を私は現実の中で忘れていたのです。
地球の地平に生きている私に仏様の存在を啓示したのは天国にいるあの恍惚な超越者でした。そして、あなたは人間を解脱した美しい表情でこちらにふわっと微笑している。
そして現世の私に仏の伝言を述べ伝えた。
仏の伝言によって、私は天国に心身がゆるやかに逸脱していき、全くの新しい光の世界がぱっと現れた。
こんなにも全く体験したことの無い感覚。この仏様の感覚はもはや人間のものではなかった。
この世に生きてきた意味。静寂が漂い生命がほんのりと灯される意味をようやく理解した、仏様に生かされて仏様に帰っていく。
そう、一人の人間は仏様になられた。
確かにそのお方に救われて現実に表象されていく未来は仏様となっている。
その彼方に映る仏様は未来の私の姿だった。
こんなにも祝福された未知なる心は満天に輝く星々の観音仏様。
この現世において私は仏様になる為に産まれて生きているのです。
夜空には明るく輝やいた星々がまた一つ新たな明星の出現を知らせて伝えていた。
母体に生命を宿し胎児を自然に発生させる、生命誕生の奇跡がまったくこの時空で行われたのです。
なぜ誕生する有難い1400兆分の1の確率で生命を営むことを許されたあまたのみそらのかなた。
私は私を生きることしかできない。私の存在は唯一私だけしかいない。私は私なのです。
彼方に映る仏様は3つの教えを伝えました。
自分、空、夢を大事にしなさい。
彼方に秘めた仏様が私に向かって合挙している。その青い美しき御姿の揺らめきの中で、さあ御仏の誕生が起こりました。
この世の生命は彼方に映る仏様から与えられた。私の生命は仏様が与えたのです。私だけのこの宇宙に私だけが一人存在している。彼方の仏様に自分、空、夢の意味を教わりました。
仏様