† Halloween Night Wars †
能力バトルを書きたいなーと思って
大まかなストーリーは浮かんでいるので展開を考えながらゆっくり書いていけたらなーとおもいます。
「どわぁあああああああああ!!!!!!」
飛んでくる石つぶて、ゴミ箱、物、物、物。
自身に向けて飛んでくるあらゆる物を掻い潜り逃げる男とそれを追いかける男が一人ずつ。
「ヒャハハハハハ!!逃げろ逃げろデス!!!!
楽しいデスねェ楽しくないデスかァ!?
その避ける技術は大したものデスが逃げるだけって言うのも退屈してしまいます…よ!?」
そう言うと男は路傍から小石を拾い放り投げる。
まるで吸い込まれるように、
そうまさに吸い込まれるように投げた石が加速し逃げ走る少年に向かって飛んでいく。
すんでのところで避けられたがつぶては顔の横を掠めそれによって切れた皮膚からは血がしたたる。
本当に困った状況である。
これがなすすべないという事であろうかと汗だくの少年は必死の形相で無人の道路を駆け回り物という物から逃げ回る。
「こちとら……少し前まで……ただの学生……だっての……」
息もたえだえに相手の言葉に対して怒り混じりの恨み言
と言うなの返答を一言。
本当にただの恨み言。効果はないようだ…。
「どうしたんデスか!反撃しないならばジリ貧デスよ!!
みっともなく反撃してみたらどうデスか!!!!!」
不健康そうに痩せこけた顔。
骸骨を彷彿とさせるその顔に不敵な笑みを浮かべる男は余裕そうな表情でいたぶるかのように逃げる男を"飛ぶ"ように追い回す。
いや、何を隠そう飛んでいるのだこの男。
手にもつスパナに捕まって空を滑るように滑空している、遠目から見ると某スーパーマンや某ウルトラマンの様に見えなくもない。
見た目からして有り得ないが…病弱そうこの上ない。
そしてなにより気持ち悪い。子供受けはまるでなさそうだ。
「んなこと、ぜぇ、言ったって、ぜぇ、この状況、どうにも出来んだろうがよぉ!!!!!」
そう言ってる間にも物物物は飛んでくる、それを走りながら飛んだり跳ねたり屈んだり器用な避け方で投擲物を避けていく男。
逃げるのも束の間袋小路に追いやられてしまう。
「あーくっそ…ここまでか、行き止まりとはついてない…」
苦笑いを浮かべながら後ろを振り返るとしたり顔と余裕顔のダブルコンボな不健康骸骨男が地面に降りて近寄ってくる。
男の目の前にはかなづち、スパナ、拳骨程度の石など当たり所が悪ければ無事では済まされないような物が無数に漂っている。
「よく逃げましたがここまでデスね?往生際が悪い人は嫌いデスので…」
骸骨顔は少年ににじり寄り、また浮遊物達も足並みそろえ少しずつ前に近づいてくる
「ははっ、最後の最後まで悪人面にお似合いの言葉を吐きやがって…」
走り回った後で息も絶え絶えに悪態をつく男。
「最後までよくへらず口を叩きますデスね……
今楽にしてあげますから待っててくださいねェ!」
尚もじりじりと近づく骸骨顔はいやらしい笑みを浮かべ上にあげた右手を降ろそうと…
「そのさぁ、周りに浮いてるものってあんたの後ろには絶対に回らないよね?もしかしてあんたが今見えてるものしか動かせないんじゃないの?」
額に汗を浮かべつつも息を整えにやりと笑う少年に対して少しの間が空く。
図星なのか目が泳ぐ骸骨男。
「…そそ、それがわかったとして何になると言うんデスか!
あなたはここで私に負けるんデスよ!大人しくやられるがいいデス!!」
あげた右手を慌てて降ろす骸骨男に対して少年は言い放つ
「それが分かれば勝機が見えたってもんだよ!
【透明化】!!!!!!!!」
そう少年が叫ぶと骸骨男の周りを漂っていた物が消えてなくなっていく。
「な、なな何をしたんデスかこれはぁああ!!」
「見えるものしか操れない…それなら見えなくしちゃえばいいってな?これで形勢逆転かね?」
ふぅ…と一息したのもつかの間
今度は袋小路だった少年がにやりと不敵な笑みを浮かべ骸骨男ににじり寄っていく
目をぱちくりさせまだ何が起こったのか理解出来ていないでいた骸骨男もやっと状況を飲めたのか冷や汗がぶわと滲み出てくる。
「え、あ、う、うわぁあああくるなぁあああ!!!」
腰を抜かしたのか地面を掻き立ち上がれないでいる男
何かないかと探すが周りに物は無く
地面に落ちているコンクリートの破片程度の小石すらない。
そうして探している間にも目の前に少年は来ていた。
「散々追い回してくれてありがとうな……歯ぁ食いしばれよ!往生際悪い人は嫌いなんでね!!!」
そう叫んだのち骸骨男の顔面に一発の拳が炸裂した。
そして骸骨男の意識は闇へと消えた。
【透明人間】明石 透 〇-✕ポルター・ホーエンハイム【騒霊】
† Halloween Night Wars †