黒歴史の再現(中編予定)
Project ANIMA 異世界・ファンタジー部門(小説作品)
タイトル忘れ? 元々なかったかもしれない。
ふと気づくと俺の眼の前には猛獣が襲いかかってくる所だった。
<SHAKiiiiNNッ!>
襲われる直前、刃が閃いてキマイラは真っ二つになった。
「なぜ、こんな所にいる? 死にに来たのか? オレの名は左近」
左近と名乗った男は、血糊を振り払って納刀する。
長を黒髪ほ後ろで束ねた20代半ばのイケメン。
「ありがとう左近さん。俺はカズサ、なぜ此処に居るのかは分からない」
「記憶喪失か‥‥?」
「違う、俺は日本人。小説を書こうと思ったら、此処に居たんだ」
「ニホン人? そんな種族や国は記憶にないが‥‥ん、その杖はもしや」
ん、僕の手には豪華な杖が握らていた。
これは主人公の俺が持つ最強の杖だ。
俺は中学二年生13歳、最強の魔術師‥‥小説の中に来たのか?
「風神カズサ!」
杖に念じると竜巻が発生して、瞬時に鎧を纏う。
「その若さで、神将なのか!?」
「俺の設定ではそうだな。此処はカイザード大陸の中央を分断する魔の森?」
これは、とあるアニメのオマージュ。
「ああ、此処は最強の魔物が彷徨く魔の森だ」
「じゃあ、ちょっと実験‥‥ウインドスラッシュ!」
詠唱をスッ飛ばす言霊で風の攻撃魔法を放つと、大木が真っ二つになって倒れた。
「言霊の使い手なのか! その魔力はオレの村正の斬撃に匹敵するぞ‥‥」
俺の腹の虫が鳴った。
「腹が減っているのか? 食糧は携帯していないな。伝説の異世界人というヤツかもしれんな」
左近さんは、キマイラの毒の部分を切り捨てて担ぐ。
「着いてこい、飯にしよう」
黒歴史の再現(中編予定)