過去の手紙を繰り返しなぞる

ある人から拒絶された本当の原因がようやく分かったので、それを詩に書きました。

過去の手紙を繰り返しなぞる

最後にあの人が私に書いた手紙の文字を
繰り返しなぞる
どんな罵倒の言葉も 私にとっては大切な思い出
その人から出た言葉であれば どんな言葉も苦痛じゃない

でも 私はやっと分かった

向上心もなく目標もない私は
あの人の構築する世界には必要なかったということ
ふさわしくなかったということ
私はあそこに いてはいけなかったということ

そして 私があの世界から閉め出された理由は
私があの人と会えないからではなく
もっと前から私があの人の構築する大切な世界を
土足で踏み荒らしていたということ

だから私は これからはあの人のことをただ遠くから眺めて
あの人が夢に向かって努力しあゆんでいく姿を
ただ遠くから見ていることにした

私は最初からあの人が構築する美しい世界の中で
きっと異端児だったのだ

だから私はこれからは
あの人とはべつの新しい世界を見つけて
そこで 今度はそこの住人の世界を土足で踏み荒らすことなく
適切な距離をたもちながら
かかわっていこうと思う

過去の手紙を繰り返しなぞる

あまり感傷的にならずに、思ったことをそのまま書けたと思います。

過去の手紙を繰り返しなぞる

私がある人の構築する大切な世界を踏み荒らしていたということに気づき、それについて後悔している詩です。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-05-10

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