ただ君のみぞ知る
嵐の夜だ。
シナプスとニューロンの間隙に春雷が走るのです。
ひらめく、
はじめてのさかあがりも涙の再会もあるいは、
同じ色のポスカで塗りつぶされているのです。
奇跡、の軽さでおなかが空きました。
四つ葉のクローバーを頂戴な、と言ったのは、
見つけた嬉しさが欲しいだけだったのでした。
幸福、ではすぐにのどが乾きました。
癇癪をおこした子供のように、窓がないています。
雨は降りませんよ、傘をわすれてしまったのなら。
今晩の相合傘はきっと、環状線から出られません。
ぬけがらで出来た絶縁体は役に立ちませんでした。
炭酸のひらめきが、ぱちり
ごちそうさま。
ただ君のみぞ知る