菩提樹

菩提樹のやさしく母なる生命の、母胎の創造がやわらかくそよぐ青春の若い感動の流星。
知っているのか。私の内なる人間の懐かしさを。
懐かしくそっと母の柔らかい存在を思い、この菩提樹にそっと尋ねてみる。この菩提樹は何て美しく自立して自尊心があり、生命を知り、生命を生かし、存在とは何かを甘くやんわりと尋ねていた。
そんな私達は皆人間の子なのです。
人間の懐かしさをそっと青空に投げ掛ける。あなたに甘えていいですか。そんな情緒は今必要ではないのかしら。
そう、天空にすべてをあずけなさい。
天空はあなたの重荷を取り除き、さあ、来てますよ。そこにほらっ、この世で一番大事なあなたの御姿がいます。この世で最もめでたい事が起こったのです。
あなた、来てください。そう信じて、私はあなたを助けますわ。
そう、広がっていくね。
ねえ、暖かいね。ねえ、優しいね。
私、不思議、本当に。なぜ私はここにいるのかしら。
私は人間を信じています。この溢れる気持ちを、何てどうすればいいの。

そしてあなたが私を助けてくれた。
私の内なる人間の不思議を教えてくれた。
さあ、すべてを今忘却の宇宙へと行かせましょう。

菩提樹は私に新たな次元で超越する生命界の極めて不思議な配列で、神妙に究極の知恵を構成し始めた。
私の内なる宇宙に妙心をぽつんと授けた。
人間業を超えた手法でさりげなく、やわらかく、どこまでも浮遊していく優雅さで。
すべてが浮遊していく森、木々、川、草、植物、動物、ああこれでいいのです。
これですべてが解決し宇宙が隠し持っていた真理が現れて、ここに不思議な無重力の神体迎合された方程式が生まれた。この誰にも知りえなかった神様からのさりげなさで。
何という絶景する心身は超越していき、変化し移ろい行く万物の素粒子の形態には神の配列があった。
万物が重力に反して天空へと飛翔していく、そこに人間が未だ到達できない運動方程式があった。
その偉大な宇宙の深部に咲く一輪のこの世を完全に解脱した蓮の如情、絶景、それは神妙な物理方程式の物体運動をしていた。
万物には、神が存在していた。
何て美しいこの世ならぬ静寂なのでしょう。
未知の生命が達観して、本性の種は一斉に芽生えていき、確実にこの時間と空間に生きて存在しており、万物の物体現象の真理により解決させた、人生の修業の完成に喩えようとしている。
万物は各々の回転、方向性、移動、速さとワープによって神掛かった空間移動をしている。
そう、万物には天空からの使いが降りて来ましたわ。
何て不思議なのでしょう。一体何処へと行くのでしょう。天空へと、そう天空へと私を連れていってください。
私の中にも宇宙に宿る究極のエネルギーがありました。
知らなかった。もうすべてが解決していく。すべての重荷が解かれていく。
ああ、これでいいのです。
万物は天空へと昇って行きすべてが役割を終えて無くなっていく。
そしてこの地上はすべてが無となり、私は存在しているのだろうか。存在していたのだろうか。そう私はもう存在しなくても許されるのです。
さあ、行きましょう。私は生まれ変わり新たな宇宙へと行くのです。
万物が天空への移動をすべて終えた後に、そこには無が存在していた。
そしてこの地上にただ神だけが誕生した。
この無から新たな創造を行うのです。
なんて新たな生命が躍動する新宇宙は、鼓動を始めたのです。それが、あたかも宇宙に予定された摂理であるかのように。
私は、確かに今存在している。
何て神掛かった意思による万物の創造があった。この人間の構成原理の神性を宿した自由な存在媒体が誕生していく未知なる憧れ、夢、そして祈り、無限大。
あなたは、誕生します。
こんなにも感謝したことがありましょうか。本当にここに存在しているのです。ありがとうございます。
あなたにとってこんなにも感動できることはあるでしょうか。