愛してはくれないあなたに詩を読まれるなんてまるで我慢汁一杯のオナニーのお手伝いをされるみたいでした。
いま、こうしている間も、決して愛してはくれない詩を、どこかへ送り続けている。
詩は、わたしという事物の無残な消費。
そんなことをぼんやりうすうすと感づきつつあるまさにその虚ろな時間の真ん中で
わたしは毎日何億何千万ものこの世に生を受けるはずであったあらゆる詩の死産の
葬儀へと緩慢に追われ続けている。
先週、二度と会えなくなったあの人を描いた詩の通夜は明日、翌日午後に出棺の予定。
愛してはくれないあなたに詩を読まれるなんてまるで我慢汁一杯のオナニーのお手伝いをされるみたいでした。
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