Hello…
君は僕のことが好きだ。
だから僕は君が嫌いだ。
中学3年生。
君は僕と全く違うタイプのあいつが好きだった。
あいつを遠くから、気づかれないように友達と話しているふりをしながら観ている君はなんだか美しく見えた。
君は儚い。咲くはずのない蕾を育てるのだ。今にも落ちそうになった葉をなんとか持ち堪えるように、必死に育てる。そしてついに勉強に顔が向いた途端、雪の重さで枝は消えた。それに気づかないのだ。君が育てていたのは紙上の数字のみだった。
呆れて僕は君に代わって蕾をつける。君が見えるのは使い慣れない合格鉛筆だけだから。
Hello…