過ぎた景色の先で

雪咲

あれだけ待ち望んだ休日だって
ただひたすらに虚しいだけだった

何のために今も生きているのか
わからないことだらけなんだよ

生きたいんじゃなく死にたくない
ただそれだけで息をする

排気ガスに塗れて枯れた草木を愛でながら
彼らに自分を重ねてる

苦しい思いもしたよ
辛いことなんて何度もあったよ

それでもその後の人生は
そんなに悪いもんじゃない

それでもその後出会えた人たちは
そんなに悪い人ばかりじゃない

人生間違えたかもしれない
なんて何度も思ったけど
「もし」なんてどこにも無いから
今は今だけなんだよ

だから頑張れっていつも言うんだ
明日の自分にそう言うんだ
おつかれって昨日の自分に言うんだ
明日の自分に言ってもらうんだ

でも、ときどきでいいから
自分以外の誰かに褒めてもらいたくなる
嘘でもいいから褒めてもらいたくなる

単純な僕だから
ただそれだけで救われる気がするんだ

過ぎた景色の先で

過ぎた景色の先で

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-04-23

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