野送り
確かに
生きていました
そして まだ
消えゆくように
生きています
幸せでも
不幸せでも
なかったがゆえに
唯一でした
誤りもなく
正しさもなく
かけがえがなく
夕刻が零れながら
ほんの僅かな音を拾いながら
綺麗かもしれない寂しさを
躊躇しない 私がいました
野送り
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