君を幸せにできない

僕は君を連れては行けない
あの夏の切なる日へは
僕の涙は尽きはしない
君の苦しんだ過去を知る度に
ずっと想像をするから
僕の声は枯れはしない
空気の澄んだ世界で
旋律を奏でているから

始まりを覚えていたとして
それを間近で見たとして
君が僕の隣にいたとしても
僕は君を幸せにできない

僕は君を連れては行けない
あの夏の聖なる日へは
僕の絵は破けはしない
色んなものが詰まっていて
その分大切にするから
僕の花は枯れはしない
栄養の富んだ環境で
風鈴を鳴らす君がいるから

終わりを勘付いていたとして
それをうやむやにしたとして
君の言葉が僕の頭に響いたとしても
僕は君を幸せにできない

君を幸せにできない

君を幸せにできない

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-30

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted