らしい

嗄鳥鳴夏

らんらんと僕が
口ずさんでる裏で
君は死んだらしい
わんわんと君は
残りの寿命を聞いて
泣いていたらしい
わんわんと犬は
ただ遠い空を仰いで
鳴いていたらしい

確かにそれはそうあった
不確かな答えなど無かった
死は生の真裏に潜んでいた

さあさあと雨が
降っている中で
君は目を閉じたらしい
そうそうと君は
僕に嫌われないように
話を逸らしたらしい
そうそうと風は
目的地に着く前に
向きを逸らしたらしい

幸せになりたがっていた
不幸せな予兆など無かった
君は僕を真顔で睨んでいた

どうやら僕が君を殺したらしい

君らしい

らしい

らしい

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-29

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