ひかれものの小唄

ぬるい午後を歩いてる
河原のみちはゆらゆらと
淡い色で散らされた
蕾は今を漂わす

さあ 来る季節は また 僕を
煙に巻くから 咳をする
一人 俯き また仰ぎ
屋根と飛行機 曇り空

ぬるい午後を歩いてる
鼓動のうたがながれゆく
強い影を曳き連れて
日差しは嘘を紛らわす

ああ 来る季節は また 夢を
夢に見るから 欠伸する
歩き 疲れて 眠りたい
止まぬ追い風 暮れぬ空

膨らむ
風船、空高く消えろ

ひかれものの小唄

ひかれものの小唄

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-27

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