短歌集『春のときめき』


春風の誘いに目覚め緩やかに
乙女ごころの花は開きぬ


花よりも 漂う君の黒髪の
甘き香りにこころ乱れて


麗しき 君の御胸に舞降りし
花をうらやむ春の日の午後


我の手をそっと握りてうつむきし
君忘れ得ぬ 花を見るたび


知るや君 盛り過ぎれば散る花の
涙となりて消えゆく恋とぞ


我は春風 戯れに花の枝をば渡りゆき
恋など知らずと葉隠れに消ゆ


花開き 鳥訪れて身を結び
地に落ちてこそ再び芽を出す


若き春 花の盛りのただ中の
輝く君に永遠の幸あれ

短歌集『春のときめき』

短歌集『春のときめき』

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-03-22

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