流れ星、おちた
みのと ぎん
流れ星、おちた。
わたし夜空にうそをこぼして、
冷たくなるまで見ていた。
流れ星、わたしの家にひとつ、おちた。
シャンシャンと輝き光る星が、部屋をユラユラ揺らす。
わたし流れ星つまんで、ムッと飲み込んだ。
流れ星、わたしの胃の中、おちた。
それからゆっくりと、流れ星、
溶けて、
溶けて、
私になった。
おちた流れ星に吸い込まれたわたしの嘘、
その全てがわたしになった。
わたし、わたし、おちていった私。
輝いているわ。
今も、昔も。
流れ星、おちた