パンドラ


喉元を塞ぐ悲しみは

僕の息を止める

これ以上息などするなと


眼から溢れる涙は

「 今、げんじつ 」を濡らして見えなくする


これ以上今などみるなと


僕を取り巻く時代の刺は深くささり痛みをあたへ
ときに


足をひき つまずかせる


でもいま
見なきゃならない。僕らは。


痛みからも
くるしみからも


逃げることなく

歩き、息をし、何度も、こける。



それが今の課題なのだから。



ナニガシの箱を開けてしまった僕らに残された
唯一の希望を見つけるために


これからも、歩いていく。


ピリオドを打つのは、僕ではない

パンドラ

パンドラ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-09-13

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