パンドラ
喉元を塞ぐ悲しみは
僕の息を止める
これ以上息などするなと
眼から溢れる涙は
「 今、げんじつ 」を濡らして見えなくする
これ以上今などみるなと
僕を取り巻く時代の刺は深くささり痛みをあたへ
ときに
足をひき つまずかせる
でもいま
見なきゃならない。僕らは。
痛みからも
くるしみからも
逃げることなく
歩き、息をし、何度も、こける。
それが今の課題なのだから。
ナニガシの箱を開けてしまった僕らに残された
唯一の希望を見つけるために
これからも、歩いていく。
ピリオドを打つのは、僕ではない
パンドラ