早春に想う/短歌八首
春の訪れを素直に喜べない昨今の想いを歌にしてみました。
遠き事と昔は知らずに過ごせしを
今は即座に知れる世となり
貧しさや戦火を逃れて行き着きし
希望の都に待ちし現実
銃口の先に消えにし命をば
ものともせずに武器を売る者
如何にせんや戦火の中を逃げ惑う
幼き命の叫びを聞きつつ
同じ世の人と生まれし者が何故
幾多の人の運命を握るや
雪氷の凍てつく路地の片隅で
絶望の果ての骸は動かじ
人の世など知らじと春は訪れり
変わらず花は今年も開いて
紅白の梅咲き揃いても心は詫びし
人の世の春の未だ遠き想いに
早春に想う/短歌八首
幼き命が危険にさらされ、傷つき奪われる現実に無関心ではいられません。
平和国家を自称する我が国の、反戦平和に向けた国際的な働きかけを切に希望いたします。