夜の散歩

散歩するなら明るいうちさ
水たまりに反射した光が
世界をスペクトラムに彩って
一瞬一瞬変化する立体美を見せてくれる

夜は美しくないよ
不安は僕たちを離さなくて
悪いものすべてが
体の中に入り込んでくる
脳の一部はもう死んでるみたいだ
耐えがたい未来は脳から時間の認識を奪い
奥行きを失ったモノクロ写真のようだ

空を見上げれば
パチパチ燃える夜星の明かり
あまりに星が遠くて
情けなくて,申し訳なくて

闇に圧縮され,孤独を照らす
ただ強さを願う,院生の,夜の美学

夜の散歩

夜の散歩

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-27

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