象徴学小事典

高木紀久

象徴学小事典

シンボロジー(Symbology)::象徴に関した大系化されていない学術系

シンボル(Symbol)::象徴

シンボリスティック::象徴的

シンボリック::象徴的なもの

シンボリズム(Symbolism)::象徴主義

アイドル(Idol)::偶像

アイドレートリー::偶像崇拝

アイコン(Icon)::アイドル,図像

象徴:老子曰く「象徴が世を統べる」。代表的な象徴としては、十字、鷲、五芒星、六芒星などが存在する。象徴は、原始宗教や魔術との関わりが深いと考えられている。キリスト教との関わりも深いと考えられる。仏教の中にも数多くの象徴が存在する。象徴とは、数字、文字や文字列、そして、単純な幾何学模様や具象的な偶像や動物をあしらった絵画によって表現されるものである。色彩もまた象徴を表象するものである。象徴は、国旗、政党旗、騎士団の紋章(エムブレム)などに多く用いられている。こうした象徴は、国家、団体、企業などの理念やイデオロギーやポリシーを効率的にわかりやすく濃縮したものである。象徴に関しての主な参考資料としては、エルンスト・カッシーラー「象徴形式の哲学」、スザンヌ・ランガー「シンボルの哲学」、ホワイトヘッドの論考「象徴作用」、パース記号理論、宗教人類学者のミルチャ・エリアーデ「イメージとシンボル」等が存在する。カール・グスタフ=ユングの集合的無意識論やアーキタイプ(元型)論も参考になるだろう。プラトン曰く「人間は、二足歩行する、無翼の鷲である。」旧リビアの国旗は象徴的である。この旧リビアの国旗は、文字や絵画的表現は一切なく、ただ単一の緑色一色によって国旗全面が塗りつぶされている、というものである。この緑色は、イスラム教預言者ムハンマドのシンボルカラーである緑色を顕わしている。このことは旧リビアという国家がイスラム教国であることを端的にあらわしているのである。また、旧ソ連の国旗も象徴的である。この旧ソ連の国旗は、鎚と鎌とひとつの星を配しており、その背景は赤一色である。鎚で打ちたいらげ、鎌で収奪する赤い星というのである。また、古代中国においては、斧鉞(斧(ふ)は、おの、鉞(えつ)は、まさかり。)が軍権を象徴する品物(武器)であった。人体内にも、いくつかの象徴を見ることができる。人間は、無意識のうちに、本能的に象徴を創造し、象徴を行使し、象徴によって影響を及ぼされる存在なのである。象徴は、人の心を鼓舞し、興奮させ、高揚させる。指導者は、象徴を巧妙に駆使することによって、人心の掌握を試みるのである。老子曰く「象徴が世を統べる」。

象徴学小事典

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象徴に関する概要と省察。象徴とは何か。

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