預言者の独白
知的探求の制御。
個々人の人生の多様化の許容。
時代がそれらを得るまでの間、私は孤独であるだろう。
それは、言葉を交わす者のいない孤独とは、むしろ、正反対と言えるもので、
口を開けば弱さ故の悩みだと叱責を受け、仕舞いには「ゆとりは~」などと
嘲られるようなものであった。
昨年、ついに転換点を迎えてしまった現在、私の知る時代の到来は過ぎ、
最早未来など私には分かるまい。
それでも尚、預言はまだ当たりも外れもしていないと信じ続ける愚者を
孤独がわらう声を聞きながら、私は一人、眠るのだ。
預言者の独白