タイイクスワリ
見せびらかした
ものの奥。
大腿骨には触れてはいけない。
背中の何も削いではいけない。
はだけ方の角度を調べる。
機嫌が悪いね肌がめくれて。
物憂げなんだね回路と神経。
15度ずつでいいのかな?
キリキリ回るネジを回して
初めて話す耳をみる。
震える鼓膜を思い浮かべて
電話を掛けたくなっている。
目の前で話す口を見ててと
整えたがる視力を舐める。
愛してると伝えてる。
舌先の滑らかさは自慢になれば,
瞬きを 捨ててよお願い。
箱を開けるメモを食べた。
咀嚼をする習慣になった。
外れもしない顎で噛む。
しゃぶった味はすごく木の味,
思いの波が染み渡る。
ことばの気温が蒸発する。
曇りのちは何でもいい。
接する肌が懐かしいから,
カラクリ様の紐は売り切れる今日,
走っても間に合いはしない。
それなら壁に座ればいい。
足裏拭いて 綺麗すればいい。
雨が叩かないドアーは売らない,
お店は想像しても開かない。
木の手で叩けばいいとか。
造った瞳で見つめればいいとか。
箪笥の引き出しを開けてから,
夏物を仕舞う頃合い。
長袖のボーダーを縫おう。
生地は今 着てるのが良い。
傷が付いたら終わりになる。
その約束は覚えてる,
鋏は覚悟で動いてる。
チョキンチョキンと切っている。
大事なものを切っている。
だからほつれた糸は見当たらない。
時間が進みやしないことない。
だから人形劇の1つも出来る。
今週の献立を決めようか。
木に合うものを探したんだ。
燃える心配しなくていい。
火を使う調理は無い。
箱の中身は何だろな。
歌を歌う子達がいる。
自己紹介の時間かも。
連れて行こうか 相談しよう。
キリキリと音がなる。
関節は快調だ。
瞬かないから視線が会う。
ご機嫌よう。
道路を気にして散歩をしようか。
タイイクスワリ