立春の夜に/短歌八首
何げなき君の素振りに他人への
想いに気づく寒き日の午後
沈みゆくこの身つなぐは先見えぬ
三味の生糸の撚りの細さよ
身も財も乏しき我に出来る技
それにも飽きし君を恨まじ
こがれたる那智の菩薩を画面にて
拝める時代の有り難きかな
行違う心の機微をメールにて
交わせば危うき薄氷を知る
厄除けの饅頭頬張る彼の人の
笑顔嬉しや風邪なおりたり
古来より繫ぐは目出度き祝い唄
習い覚えて次に伝えん
雪氷に寒さ極まる節分も
明くれば春の立つとはゆかし
立春の夜に/短歌八首
何げなき君の素振りに他人への
想いに気づく寒き日の午後
沈みゆくこの身つなぐは先見えぬ
三味の生糸の撚りの細さよ
身も財も乏しき我に出来る技
それにも飽きし君を恨まじ
こがれたる那智の菩薩を画面にて
拝める時代の有り難きかな
行違う心の機微をメールにて
交わせば危うき薄氷を知る
厄除けの饅頭頬張る彼の人の
笑顔嬉しや風邪なおりたり
古来より繫ぐは目出度き祝い唄
習い覚えて次に伝えん
雪氷に寒さ極まる節分も
明くれば春の立つとはゆかし
立春の夜に/短歌八首