まだ見ぬ君よ

雪景色 雪模様 雪桜 雪が音を籠もらせて
まだ見ぬ君よ 君の声は聞こえない

耐える時は今だと 自分に言い聞かせて歯を食い縛る
君に出会えるのはまだまだ遠い先の事だったり
僕だけの君なんて本当は存在しないんじゃないか

そう考えたら足を掬われて 生きる事すら出来ないから
ただひたすら僕は足を動かして
しんしんと音もなく降り続ける雪に負けないように
僕はここだと足跡を付けて

振り返ったら 歩いて来た足跡は消えているけれど
何度も何度も同じ道を毎日歩き続けていれば
きっと君に出会う事が出来ると信じてる 信じるしかないんだ
全ての生き物がただ冬に耐えるからこそ 迎える春がほころぶんだ

まだ生まれてもいない恋
嗚呼やっと出会えた!と大声で叫んで 君を抱き締めて
僕の命が続く限り きっと離す事はない

君もこの雪を見上げているだろうか
空から後から後から降ってきて 僕達を遮る大雪
風邪を引かないように 体調を崩さないように
どうぞご自愛ください

まだ見ぬ君よ

まだ見ぬ君よ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-02-01

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