ハナのキャベツ



カーテン転がす。
立ててたクレヨン。
描いた野菜の行く末は



緑がなくなる一日でした。
白が基調のお部屋では。
トランプ片手の嘘も混じった



チョキが苦手で困ってる。
あっちみてからこっちみてって。
ハートサイズの王女が言うには



数字のオモテは鏡に映る。
不思議に驚くこともある。
何でだろう 。



描いたキャベツに花が咲く。
何でだろう。
絵本の子猫がフードにこだわり。



何でだろう。
化粧水が喉まで来なくて。
何でだろう。



砂漠の良い本注文したのに
何でだろう。
指折り数えるものさしが大事な



センチメートルとミリメートル。
細かい歩みに降りしきる雨。
傘をさしてる大きい二の腕。



まるで映画 みたいとつぶやき。
アップするのをためらって。
指先迷う恋して心



見つけたみたいなアドレス帳。
日めくり過ごすカレンダー。
サインペンの水色綺麗で



頭を撫でて貰えたんだ。
尻尾は見えないお洒落になって,
ヒトのとおり 歩ける日々に。



頭を撫でて貰えたんだ。
鳴くかどうかは正解なく
泣けるかどうかは正しくなく。



頭を撫でて貰えたんだ。



頭を撫でて貰えたんだ。



前髪伸ばして数日間。
眉毛も隠れてお天道様,
似合うでしょって。そうでしょって。



減ってばかりのクレヨンは
隣のトマトを赤くして,
ワタシを笑顔で閉じ込める。



画用紙ごと食べる朝。
慌てなくても遅刻になる。
もうひと噛みで終わっちゃう。



だから朝を過ごして昼に寝る。
きちんとする挨拶。
牛乳屋さんは起こしに来ない。



水だけ入った空の瓶。
生まれる水泡 泡のよう。
欲しいんだし。差したいし。



カーテン転がす
立ててたクレヨン。



描いたキャベツに花は咲いた。

ハナのキャベツ

ハナのキャベツ

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-09-07

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