私にあなたは見えない

初めての作品は、家族の大切さがわかるような、悲しい物語になっています。是非読んでください。これの、続きで恋愛編も出そうかなー。と思ってます。たくさんの人に共感していただけると嬉しいです

私は、いつもこうだ。

お母さんが、私の前で背中を向けて声をかすれさせながら泣いている。小さなアパートで、お母さんの泣く声だけが響き渡っている。
「お、お母さん元気出して?お父さんだってそう思ってるよ。だから、ね?」
私は重たい口を開いてそう言った。
「....たの....い」
お母さんが、今にも消えそうな声で何かしゃべった。
「え?お母さん何言ってるのか聞こえないや」
「あんたのせいで、お父さんは死んだのに、何であんたヘラヘラ笑ってんのよ!!!!」
と、聞いたことのないような声でお母さんが叫んだ。それと共に私の胸ぐらをつかんできた。
「あんたを生まなきゃ、あの人は....」
とお母さんは、再び床に崩れ落ちた。
「そっか....だよね。おかしいよね」
そう言うとお母さんが「え?」と小声で漏らした
「頭冷やしてくる」
そうお母さんに告げて私は準備を始めた
そして、玄関に立つとお母さんがガシッと私の腕を掴んできた。
「ど、どうしたの?」
恐る恐る訪ねるとお母さんは、必死で
「あ、ごめん。ごめんね。あんなこと言って、ただ、ちょっと混乱しちゃって。だから....謝るから....お母さん置いていかないで....真央がいなくなったら....私には、何もないのよ....」
そう言ってきた。私のせいなのに....
「お、お母さん。いなくなったりしない。ただ、本当に頭を冷やしてくるだけだから」
そう、お母さんを説得して家を出てきた。すると
「藤川さんの家災難よね~」
と、近所に住むおばさんたちが話していた。藤川は、私の名字で私は藤川真央お母さんは、藤川桜ま、お父さんがいなくなったから、お母さんの性の白石になるわけだけど、お父さんはつい昨日亡くなった。私と、車に乗っていたときに事故に遭ってしまった。私は、運転中のお父さんが、私の質問に対して軽い返事しかしないお父さんにカチンときて、お父さんが途中でコンビニに寄っている間にほんのいたずら心でブレーキペダルの下に硬い金属の指輪を入れてしまった。発車する前にお父さんが気づくだろうと思っていた。気付かなくても、抜けばいいと思っていた。でも、お父さんがコンビニから戻ってくるのが遅くなって、すっかり忘れていたんだ。しかも、お父さん自身も指輪に気づかなかった。それでそのまま....私は、お父さんが衝突する前に守ってくれたおかげで、生きていたがお父さんは即死だった。
そうして、事故のことを思い出しているうちに涙がタプタプと目にたまってきた。
「....っ。お父さん。不公平だよっ!お父さんに私達が見えて私達にお父さんが見えないなんて....」
そうしてしばらく、ひとりで大泣きしていた。
それに、共感して涙を流すように雨がポツリポツリと降っていた....

私にあなたは見えない

どうでしたか?私的には、初めての作品となっているのであまり自信がないですが、とにかく、読んでくださってありがとうございます。

私にあなたは見えない

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2018-01-03

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