ふらっと落ち (クレージーらぶ 2
ふらふらっと
もも、桃香であるが、に災難勃発。
寒い二月の朝。凍てつく北風、ももとよしの。
一緒に学校行くため、通学路通りの高架橋で待ち合わせをしていた。
そこへ歩道橋の階段を力弱々しく辺りに手を添えながら登って来る老婆、見てられなくなり手を差し伸べた瞬間、身体を預けて来られ、ふらっと落ちそうになるスクバ、同時に彼女の手を掴もうと、凍てついた階段縁で滑って真下の道路に頭から真っ逆さま、強打。老婆無事。
もも、救急搬送され病院のベッドに、意識不明、こん睡状態のまま。
同時刻、ゆう、通学電車内、ブルッルッルン、開けて見ると、ももからメールが。
ももではなかった。
ももがまだ意識不明なの!・・かくかくしかじか・・・、私朝ちょっと用があって遅れて出たのね、・・・ゆうさん、ごめんなさい・・・・。
え?何何??何が遭った?意識不明!?・・・あのさ、悪いんだけど、逐一どうなってるか教えてくれない!よしのさんには迷惑だろうけど。
まさかのまさか死ぬかと・・・・・・・・。一瞬頭を過る、ゆう。
わかった!学校へ通知してあるから!ここに居ます。・・・・・。この後、数十回にわたるよしのとのメールやりとり。
話は戻り。
これより半年前の夏休が終わった頃の秋。
おれさ、失敗したよ、男子ばっかじゃんか。
だよな!やっぱ共学だよな!小学校のときの友達みんなだぜ、彼女持ち。
ホント!なあ、文化祭行かない!
ももの学校の文化祭へこのふたり出没。
あっちでもこっちでもナンパ目、あそこも、そこも、満載会場。
チラ、見た、ほら、また見た、絶対気がある。チゲーよ、おれにだよ!
よっ!目立つよねぇ、モテるでしょ。
たかーい!いくつ?
185。チャもでっかいじゃん。どんくらい?
166だけど。なんか部活してそ、身体締まってるよね。
ハラキンまっは!見る?
いい!結構!
さっそく、ゆう、もも、ナンパ商談に入る、メアド交換、最初はよそよそしく、やがて友達、そして、話、話。
その後自然な流れのまま、何かと理由をつけては会い会い、いつしか友だち以上の感情へ。
日に何度も何所ででも、誰かと誰かが、へー、それで?告った、マブい子いるんだよなー、で、どうなった?また別れた、え、どこまでいった?キモー、キャッー、こんな話が出ない方が不自然ナウなおれら中学生モテ期。比例し氷河期も。
そーかぁ、おれらってつづかないよな、ほら、お互い、いつも傍らにいるじゃーん、だから次から次へと目移りしちゃって、いつでも付き合い変えられちゃうしさ・・・・。
でもね、れんは、ずっとうちを守ってあげるって言ってくれてたの。それが他にチャラしまくって、もうや!
守る?誰でも口じゃ言える。
おれさ、恋って心でするもんだと思うんだ。
ヤリモクが多いじゃん、したら飽きて次ってなるんじゃないの、心でした方がなんぼ潤うか。
ほー、大人だね、そゆ男子いなかったから。ちょっとキザだけど。
この年の12月初旬、ゆうは神奈川県へ、親の仕事の都合で、引っ越しました。
そして、今回の脳しんとう事件勃発。
そこへ某日。
見たことないアド、誰だぁ?
よっ、突然だけどお前ら付き合ってんの?もも、俺の彼女なんだけどな。
どうしてこのアドを知った?ももが教えた?れんがもものを盗み見した?どっちにしてもヤベエな、こいつら。
これがれんとの関わり合いの最初となる。
もも次第だね。恋愛は本人の自由意志だろ。
やってられねえ!
その後、れんからのメールはスルーすることにしたゆう。だが、小1ヶ月の間に怪文書が立て続けに、またも、ゆう宛に。
アオって云います。おれ、ももと付き合うことにしたから。云々。
あんな遠くに離れたやつのどこが良いんだ?付き合いは近くで温もりがなきゃ!遠恋じゃなぁ。俺、紳士だし、顔もモテル方だわ。もも貰うからー!云々。名、かいと、としてあった。
ピーンと来たぜ、やらせ、ナリ、と、れんの。
そりゃ最初は、3/4信じ、1/4疑りもしたさ。
しかし!どう考えても横恋慕としか思えなかった。
さっそく、この二つのメールをもも宛に転送。
えー!知らないよー!・・・・れんくんかなぁ?
良かった、知らないなら。
・・・・なんで、くん、呼ばりすんだよ!呼び捨てにすりゃいいものを!スッキリしない胸のうち。
平静熱って何度だ?体温なら35度強くらい?気温なら22・24度?だと天地も人も温厚。
アツいと急変する、50度に達すると急に雷様登場、さっきまでの青空が黒灰色に。お天気と恋は予測不能。
ここにも急変事態。
死ねばー、疫病神、ももよりうちの方が全然良い!顔も!もものどこがいい?ゆうくんに面倒がられてるのも知らない馬鹿―!死んで・・・・。
ふらっと落ち (クレージーらぶ 2