現実

今さっきまでの全ては正しいと記憶が証明した
僕が日々歩いていつか躓いて成長したのは現実で
桜の花びらは空に舞って卒業を祝福してる
だけど 制服を脱いだらもう元には戻れない ここには帰れない

いつだって後ろを振り返ってきたのは内緒さ
問題が出されたら間違いを気にせず答えるのが常識で
行き当たりばったりで当たって砕けていつも後悔してる
だけど 教わった多くのことは兎にも角にも この僕に活きてる

未来を紙に描くには余りにも色が足りなかった
僕が夢を見ていつか人を愛して大人になったのは現実で
青空は陽と共に学生生活が終わることを歓喜してる
だけど 制服を脱いだらもう高校生じゃない ならばこうしよう

制服はもう着ない だけど心の中に仕舞っておこう
真面目に過ごさなきゃ だけど人間それだけじゃ苦痛で
今をいつか懐かしめるように 時には無邪気になれるように
そしたらきっと窮屈な社会の中で この僕は生きられるから

もしも嘘をつくことが出来たら 何もかもが違っていた
選択を間違っていなかったなら 謝ることはなかった
ずっと目を開けていたなら 見逃すことは無かったのかも知れない 

だけどそれも忘れて進んで行くのが現実だから 
何年後もそっと廻る地球の上で この僕は生きてる

現実

現実

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2017-12-20

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