1人パワーは百万人力へ！　18 一欠片の幸

この場所は、温かな家族に囲まれる家族にとっては、アンディ自身にとっても、或ることを除いて、かけがいのない宝物そのものになっていた地、大いに自慢する居地であった。　

その或ることとは、超―っ貧乏暮らしであったことです。
この生家一階は、半分を占める部屋に隣の手織り職人一家が暮らし、残りの部分を居間として、唯一のダイニングルームとして、キッチンとして、トイレとしても、更には寝室としても、使われた。超過密ワンルームを余儀なくされて・・・・・・

皆が居れば、貧乏どころか豊かぜよ！

“清流の曲がった所にある砦（Dùn Fearam Linn）”。
粋なネーミングだねー。

スコットランド人の原語であるゲール語に由来するダンファームリンという歴史ある風光明媚な地区の別名である。
（ここでお知らせ！ってわけでもないが、ちょっとだけ。
このゲール語はケルト人によって発明された言語。そのケルト人とは、現在今も数多くヨーロッパ中に根を下ろして定住、様々な分野に於いて花開かせてはいるが、元の元は、中央アジアに多く居て、日本の隣だよ！？　文明の利器すなわち馬車とか色々な道具を発明して、これを力に徐々にヨーロッパ諸国に進出、大半が今の地で云えばスコットランド原住民と化したという歴史がある。

見てごらん、地図でもこんな離れた距離を移動したんだよ。実際ならどれだけか？　山あり・谷あり・猛獣食べられアリ・水無し・砂漠あり・各個々原住民からやり攻撃あり・食べものナッシンあり・氷河ありエベレストから転落あり・・・・よく乗り超えた！！
諦めたーー！・・・・・ン万回、みなは、音をあげたことだろう。
この度ごとにリーダーは、きっと云ったはず、「Adversity makes a man wise！」、いや、中国に近い発祥民族、こう云ったはず「艱難汝を玉にす＊がんばれーー！！」。まったくのこじつけだが。
＊かんなんなんじをたまにす、困難や苦労を乗り越えることによって、立派な人間へと成長す！

ふんどし一つの時代に、もう今日でいう文明の利器かよ、ニッポンが石器時代だと云うのによ。
やっぱ頭だよね、やっぱ知勇だよね。
やはりかあ！
ヨーロッパ中の各民族を破っての今の主にスコットランド地入りでしょ。これじゃ、強えわけだ。ゲル語を話すやつとは喧嘩するな。日本と離れてて良かったー。ワールドカップ、ラグビーで対戦したらどうなるんだ。おれが弱点探してやる冗談ですよ。
まぁ、いい。・・・・ちょっとのお知らせおわり。

この町の名誉と栄華は、1070年にスコットランド王マルカム3世と王妃マーガレットがこの地で挙式し三方を緑多い山々と清流で囲まれた居城で暮らしたことから始まる。
丘の上にあった城跡の名残は、今では、ピッテンクリーフ公園として多くの観光客を招いている。
また今時、この地は、ニュータウン住宅や商業施設や図書館やコミュニティー・ホールの建設、新設校の創立（ドュローチ校とマスタートン校）、商店および商業レジャー・パークの開設、森林とオープンスペースを持つ公園の設置、等々が次から次へと今なお続く大いに成長しつつある街となっている。他にも開発著しい地区は多い。

この発展の礎とするものは、ひとえにマンパワーのお陰である。文明の利器や資本力は二次的なことである。
スコットランド人魂なるが故の個々個人によるマンパワーに負うところが大きい。

さかのぼること今より180年余前。
この場所でアンディは1835年に、イングランド人の大規模製造業者から織物糸を卸してもらって仕事をするスコットランド人手織り職人の長男として生まれた。
花形産業であった。それがゆえに、多くの者がこのトレンドな仕事に就いたことから、同業者同士のライバル競争は必至ともなった。

名のゆわれ通り景勝なこの地。
この場所は、温かな家族に囲まれる家族にとっては、アンディ自身にとっても、或ることを除いて、かけがいのない宝物そのものになっていた地、大いに自慢する居地であった。　

その或ることとは、超―っ貧乏暮らしであったことです。
この生家一階は、半分を占める部屋に隣の手織り職人一家が暮らし、残りの部分を居間として、唯一のダイニングルームとして、キッチンとして、トイレとしても、更には寝室としても、使われた。超過密ワンルームを余儀なくされていたということです。

ビューっ、音がした、それより早く風が飛んだ。家屋を撫でた。この地方独特な北よりな突風でした。
窓戸共に閉まっているがビューした風を見た、肌がそう云った。この家屋ならでの通気性の良さである。
北風とは感じないほど温かな風、ここ屋内、ここ肌にはここちよく。