全部嘘
これは祖先の残したガラクタ。
祖先たちは、あれた星を捨てて、宇宙へとたびだった。
この星は時限爆弾のようなもの、いつ天変地異がおきてもおかしくはない。
それでも人間は、祖先たちの残したガラクタの山の上でいきる。
ガラクタには色々ある。
人数が制限され、一年に数十人のコールドスリープから目覚める人や、
知能や能力を制限された人工知能や、それによってなりたつ国や平和。
人々は、人工を制限され、星のタイムリミットにむけて、
繁殖能力を制限されている。
アンドロイドは心を持ってはいけない。
祖先たちは数々のルールを残したまま、母性を破棄した。
僕らに残されたのは、科学をコントロールされた文明と、ただそれにそって生きる事しかできない
自分たちの無力さ。
大自然はどこもかしこもごみの山。
僕はその中のひとつの山の洞穴で暮らしている。
アンドロイドに話かける。
今日は学校があるから、早く目ざましがなり、彼女“アリア”が起こしに来ていた。
おはようの挨拶もそこそこに、リビングにうつり、
彼女のやいたトーストをほおばりつつくだらない会話をかわす。
アリアは丁度、カーテンをあけた。
シャッーー
レールを走るカーテンの音。
「昨日、君は夜中に僕にいたずらをしただろう。」
「していません」
「本当?」
「嘘です」
僕は彼女に秘密を施した、僕が質問するとき、まず彼女は嘘をいう、
そうすることで、人間らしさがますし、思慮深くなる、と僕は考える。
違法だが、法律の概念はない。
この星は捨てられたのだ。
「人間の言う事はすべて聞かなくてはいけないと、人々はいうが、僕は君に改造をほどこした、
それはどう思う?」
「いけない事だと思う」
「それは?」
「嘘です」
そういって、彼女は笑った。
彼女はロボットは魂を持たないというけど、僕は、それも嘘だと思う。
全部嘘