還りゆく稜線
朝を
待っていた
昼を
待ち望んで
夜を
待ち侘びた
鼓動だった声
どこまで行くだろう
ありうるかぎりの
機会を待つ
ひとからの声
尽きるまで待つ
得られない稜線までも
数えられる死までをも
ひとだけが
信じていてくれたのだから
午後の陽。
還りゆく稜線
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